ジェイソン・ブラウンが、アメリカの観衆の前に姿を現した。
イリノイ州出身の19歳のブラウンは、ボストンで開催された2014年全米フィギュアスケート選手権で観客を魅了する演技を見せ、米フィギュアスケートチームの一員としてオリンピック出場枠を手にした。長いポニーテールが鮮やかなこのティーンは、フリーで最高の演技をして観客を魅了し、TDガーデンは、さながらロックコンサートの会場だった。
「何度も言ってきたことだが、ジェイソンは4回転ジャンプや他の選手が使うジャンプを持っていない。だが、観客に届く非常にユニークな何かを持っており、そしてそれが審判にも届くのだ」NBCアナウンサーのトム・ハモンド氏は、ブラウンの演技の前にそのように述べた。
その短い紹介は驚くほどに先を予見していた。ブラウンの演技に心を捉えられた観客が総立ちになったのだ。182.61点という驚嘆すべきスコアでフリーを制し、一躍トップに躍り出た。最終的にブラウンは、全米選手権優勝4回のジェレミー・アボットに次ぐ2位で選手権を終えた。それでも2014年ソチオリンピックへの切符を手にしたことに変わりない。
すばらしい演技の後、ブラウンは「あれ以上のことは望めない」とAP通信に述べた。「僕は出場したし、トレーニングもしっかりできて、最善を尽くせるよう準備万端だった。それが、僕がしたことだ。すべての瞬間を楽しんだ。観衆を楽しんだ。彼らは最高によく反応して、最高の応援で気分をもり立ててくれた」
ブラウンのフリーの演技は、アボットと共に行く五輪への出場枠をもたらしただけではない。YouTubeに投稿されたフリースケートの演技の動画は、250万回以上も閲覧された。
ブラウンの演技に対する反応は、とても熱狂的だったが、それをよく言い表しているのは、滑りの終わり近くに言ったNBCのスコット・ハミルトン氏の言葉だろう。「何てこった、競技が終わったら会場を閉鎖して修理しないと。建物の屋根を吹き飛ばしてしまいそうなすばらしさだ!」
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