自動車レースの最高峰「F1」の日本グランプリは2021年は開催されないことが決まった。F1の公式Twitterが8月18日に発表した。
日本語で「日本の素晴らしいファンのみなさんへ」とメッセージを投稿。「残念ながら、今年は日本でレースを行うことができなくなりました。2022年にみなさんにお会いすることを楽しみにしています」と綴っている。
日本グランプリ中止は2020年に続いて2年連続だ。2021年は10月8〜10日に開催予定だった。
F1公式サイトは「日本のプロモーターや当局と議論を続けた結果、日本ではパンデミックの複雑さが続いているため、日本政府がレース中止の決定を下した」とする声明を掲載した。
会場となる三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットの公式サイトも同日、日本グランプリ中止声明を掲載した。「期日までに、F1海外関係者の日本入国が確実な状況に至らなかったために、やむなく開催中止の決断をいたしました」と説明。「昨年来より続く新型コロナウイルス感染症による影響として、ファンの皆様および関係者の皆様におかれましては、ご理解くださいますようお願いいたします」と結んでいる。
鈴鹿サーキット運営会社の株式会社モビリティランドによる声明全文は、以下の通り。
■株式会社モビリティランドの声明全文
2021年10月8日(金)~10日(日)に、鈴鹿サーキットで開催予定でありました「2021 FIA F1世界選手権シリーズ Honda 日本グランプリレース」(以下、F1日本グランプリ)につきまして、本年度の開催を中止することを決定いたしました。
F1日本グランプリを開催するために設定された期日までに、F1海外関係者の日本入国が確実な状況に至らなかったために、やむなく開催中止の決断をいたしました。
弊社は、Formula1とともにF1日本グランプリ開催に向けて、昨年末より、海外関係者入国受入に伴う、防疫対策・輸送計画・査証申請などの準備を進めてまいりました。この準備は、大きなチャレンジであり、特別な今年のF1日本グランプリを開催するために、膨大な時間をかけて取り組んでまいりました。この準備にあたっては、スポーツ庁などの関係省庁、三重県、鈴鹿市、国立病院機構三重病院、そして日本自動車連盟をはじめ、駐日英国大使館、管轄区域保健所、中部国際空港、関西国際空港、三重県立総合医療センター、鈴鹿中央総合病院、三重大学医学部附属病院、そして近隣ホテル等の協力企業の皆様に、多大なるご尽力を賜り、感謝申し上げます。
私どもにとっても、ファンの皆様と同じく、非常に辛い決断でございますが、昨年来より続く新型コロナウイルス感染症による影響として、ファンの皆様および関係者の皆様におかれましては、ご理解くださいますようお願いいたします。
株式会社モビリティランド代表取締役社長 田中薫
「非常に苦しく、悔しく、残念な決断となりました。2年ぶりのF1日本グランプリ開催を目指して準備を進めておりましたが、やむなく中止の決断をいたしました。7年ぶりの日本人ドライバーである角田裕毅選手の凱旋や、HondaF1最後の雄姿をご覧いただきたいという強い思いを持って、開催に向けて膨大な準備に取り組んでまいりました。これまでの取り組みにご理解とご協力をいただきましたスポーツ庁、三重県、鈴鹿市そしてFormula1をはじめとする全ての皆様に厚く御礼申し上げます。2年連続でF1日本グランプリ開催中止という、極めて悔しい決断となりましたが、我々はこの瞬間より来年のF1日本グランプリ開催に向けてスタートいたします。」