[東京 16日 ロイター] - 日本で難民申請をした外国人は10月末時点で6160人に上り、5年連続で過去最多を更新したことが分かった。法務省によると、昨年の申請者数は5000人だったが今年はすでにそれを大幅に上回っている。ビザの発行要件緩和や労働力不足を受け、日本に来る外国人が増えているという。
法務省では、増加の背景として、難民申請中は強制送還されないことや、申請の半年後から働けるように2010年に制度の運用を変えたことがあると分析している。
国籍別では、昨年はネパール、トルコ、スリランカ、ミャンマーの順に多かった。今年もこの傾向に大きな変化はないという。
難民支援協会の石川えり代表理事は、難民申請者が増えている背景として、ビザの発行要件が緩和されたため「日本に来るハードルが低くなっている」と述べた。
日本に来る外国人全体の数も増加を続けている。日本政府観光局が16日発表した11月の訪日外国人数は、前年比41.0%増の164万7600人で、11月としての過去最高を更新した。為替円安の継続で割安となった日本製品の買い物需要が拡大しているという。1―11月の累計では、過去最高だった2014年の1341万人をすでに上回り、前年比47.5%増の1769万4400人となった。