4月1日午前7時50分ごろ、日本航空の航空機の重量を計算するシステムで障害が発生し、全国の空港で航空機が出発できなくなった。約2時間後に復旧したが、午前11時までに国内線計46便が欠航し、約6670人に影響した。朝日新聞デジタルなどが報じた。
日航によると、乗客や貨物などの重さから航空機の重心位置を計算し、貨物などをバランス良く配置する「重量管理システム」がダウンした。システムがダウンしている間、予備のシステムを稼働させ、各空港で社員が手作業で計算を行ったが、処理が追いつかなかったという。
システムのサーバーにデータが滞留していたことが原因とみられ、再起動したところ復旧した。日航は「サイバー攻撃の可能性は低い」としている。システム復旧まで各空港で出発できない便が相次ぎ、遅延便も出た。
(JALシステム障害、データ滞留が原因か 運航乱れ続く:朝日新聞デジタルより 2016/04/01 11:21)
日航では2014年6月にも同じシステムに不具合が起き、国内線174便が欠航し、乗客約1万4千人に影響が出た。
空の便をめぐっては、全日空でも3月22日に国内50空港すべてで搭乗手続きシステムに不具合が発生。国内線148便が欠航、391便が遅れ、計約7万2000人に影響した。
石井啓一国土交通相は1日の会見で、「航空会社でシステムのトラブルが続いていることは遺憾だと思っている」と述べた。