中国の電子商取引最大手・アリババグループの創始者、ジャック・マー(馬雲)氏は3月2日、自身の基金などを通じて日本に向けて100万枚のマスクを送ると発表した。
マー氏はかつて日本から防護服などの支援物資が送られたことに触れ、「かつて全力で助けてくれた友が、我々と同じ困難に直面している。我々は何をすべきかを知っている」と理由を綴った。
■「何をすべきか知っている」
マー氏は3月2日、中国のSNSウェイボー上の公式アカウントに、大量の段ボール箱が積まれた写真を投稿。日本に向けてマスクを送ると明かした。
マー氏はこれまでに日本から多くの支援物資が送られたことに触れ「私たちがもっとも物資を欠いていた時、日本の二階俊博(自民党幹事長)さんと多くの友人が一緒になって防護服を送ってくれた。感動、感謝、感恩」と綴った。
そのうえで「かつて全力で助けてくれた友が、我々と同じ困難に直面している。日本は大変な状況だ。これらは我々は全て経験したばかりで、何をすべきかを知っている」と理由を明かした。
■漢詩でお返し
メッセージの後半には、困難をともに背負うという意味の「青山一道、同担風雨」という漢詩も添えられた。
これは日本からかつて送られた支援物資の入った箱に「山川異域、風月同天(住む場所は違ってもつながっている)」などの漢詩が添えられ、中国人の間で話題になったことが元にあると思われる。
マー氏はメッセージを「今回の困難は我々の想像よりも厳しいものかもしれない。けれども多くのことを教えてくれた。何を諦め、何を尊び、何を永遠に記憶にとどめるかということだ。青山一道、同担風雨。全てが良くなることを信じよう」と結んだ。