大谷翔平選手に差別的な発言をした解説者が復帰。バイアストレーニングを受けると発表されていた

大谷選手にどう対応するかを尋ねられた際に、アクセントのある口調で「とても、とても気をつけた方がいい」とコメントしていました。
Open Image Modal
大谷翔平選手
Icon Sportswire via Getty Images

大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手についてのコメントの中で、アジア系の人たちのアクセントを真似たことで野球中継の出演停止処分を受けた解説者のジャック・モリス氏が、9月10日から復帰することになった。

モリス氏に出演停止処分を科した、バリースポーツデトロイトの上級副社長/ゼネラルマネージャーのグレッグ・ハマレン氏が、デトロイトフリープレスに明かした。

Open Image Modal
ジャック・モリス氏
via Associated Press

どんな発言をしたのか

モリス氏が問題の発言をしたのは、8月17日に行われたエンジェルスとタイガースの試合の解説だ。

同氏は、今シーズン投打で素晴らしい成績を残している大谷選手に、タイガースがどう対応するかを尋ねられた際に、アクセントのある口調で「とても、とても気をつけた方がいい」とコメントした。

発言はすぐに問題視され、モリス氏は9回に大谷選手に打席が回ってきた際に「もし私の発言が誰かを不快にさせたのであれば、心から謝罪します。特にアジア系コミュニティの皆さんに対し、大谷翔平選手のピッチングや、彼に気をつけたほうがいいと言ったことをお詫びします」と謝意を表明した。

しかし、この発言を重く受け止めたバリースポーツデトロイトは、翌日にモリス氏の出演停止を発表

同時に、モリス氏がバイアストレーニング(偏見などを修正するためのトレーニング)を受けると伝えた

タイガースも声明で「多様な文化に敬意を払うことはデトロイト・タイガースにとって大きな誇りであり、ジャック・モリス氏のコメントに非常に失望している」と述べ、バリースポーツデトロイトの決定を支持した。

大谷選手はどう捉えたか

モリス氏は元大リーガーで、1977年から1990年までタイガースでプレーした。5度のオールスターゲーム出場経験があり、2018年には野球殿堂入りしている。

輝かしい実績のあるモリス氏の発言について 大谷選手は8月18日に「個人的には全然気にしていない」とした上で、「影響力のある方だと思うので難しいところなのかなと思います」と答えている

モリス氏は、23日間の謹慎期間を経て復帰することになった。バリースポーツデトロイトはこれまでのところ、復帰について公式には発表していない。