年の瀬を迎え、全国各地で新年の準備が始まっている。
年末年始に島に帰省する人たちが手を合わせる場所があったほうがいいのでは、という声に応えて、2013年10月に台風26号の影響で土石流被害をうけた伊豆大島(東京都大島町)には献花台が建てられたという。
伊豆大島の今を、復興に向けた取り組みとともに紹介する。
■今なお100人が避難生活 仮説入居は年明けに
仮説住宅への入居は、2014年1月25日からとなり、今なお避難生活を続けてるおよそ100人は、教職員住宅や親戚の家などの避難先で、年越しを迎えることが決まった。
ことし10月の土砂災害で大きな被害を受けた伊豆大島で、仮設住宅への入居が来月25日に始まることになりました。
東京都と大島町は、町の北部にある廃校となった小学校のグラウンドで先週から46戸分の仮設住宅と集会所の建設を進めています。
都によりますと39世帯、合わせて90人が入居する見通しだということです。
(NHKニュース「伊豆大島 仮設入居は1月25日から」より 2013/12/27 07:26)
東京都と大島町は、町の北部にある廃校となった小学校のグラウンドで、仮設住宅と集会所の建設を進めている。
■土石流による被害、死者36人、行方不明者3人
クリスマス・イブのの12月24日、行方不明となっていた会社員の死亡が確認された。これにより土石流被害による死者は36名となった。依然、行方不明となっているのは、男性2人と女性1人の合わせて3人となった。
伊豆大島(東京都大島町)の土石流災害で、行方不明となっていた会社員、柳瀬忍さん(37)の死亡が24日、確認された。
警視庁によると、遺体は10月16日の発生から約1カ月の11月17日、元町漁港周辺の海中を捜索していた住民が発見。鑑定の結果、忍さんのDNA型と一致した。
(MSN産経ニュース「柳瀬忍さんの死亡確認 伊豆大島、死者36人に 小1の息子の願い届かず」より 2013/12/25 10:54)
■被災者の直談判で「被災者の声を聞く会」
12月26日には、川島理史町長ら町幹部が被災者の声を聴く会が初めて開かれ、多くの人が参加したという。本格的な冬の到来を前に、住民からは不安の声が寄せられたという。
川島理史町長ら町幹部が被災者の声を聴く会が初めて開かれ、100人以上が参加した。町の説明不足や対応の遅さへの批判に加え、事業所への支援の要請など切実な声が寄せられた。
この日の会は、親子で営む焼き鳥屋が土石流に襲われた徳住大亮さん(41)ら被災者有志が今月9日に町長室を訪ね、直談判して実現した。
(朝日新聞デジタル「伊豆大島の被災者、町へ要望・批判次々 声聴く会」より 2013/12/27 03:00)
経営していた民宿が被災した男性は、「住居ではないので自分で直してもらうしかない」といわれたことを説明。川島町長は「一緒になって検討したい。経済の再建は復興の柱の一つ」と述べたという。
■2014年、年明けに「復興会議」を設置へ
川島町長は、被災者や住民の代表からなる「復興会議」を年明けに設置する方針だという。また、被災者の相談を東京都庁などと共有できるシステムを開発中であることを明らかにした。
川島町長は被災者や住民の代表からなる「復興会議」を年明けに設置する方針を示した。
川島町長は、被災者から受けた相談の履歴を都の本庁や大島支庁と共有できるシステムを大学研究者の支援を受けて開発中であることを明かし、「対応が遅いというのは真正面から受け止める。町の復興係でワンストップで受け、最後まで対応していく」などと答えた。
(朝日新聞デジタル「伊豆大島の被災者、町へ要望・批判次々 声聴く会」より 2013/12/27 03:00)
東京都と大島町は2014年1月10日と11日に、仮設住宅について説明会を開く予定だという。大島の復興に向けた取り組みはつづいている。
※台風26号の影響で土石流被害をうけた伊豆大島の復興に向けた取り組みについてどう思いますか? あなたの声をお聞かせください。
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