イタリアで5月11日、同性カップルに結婚に準じた権利を認める「シビル・ユニオン」の合法化法が下院で可決した。上院でも2月に承認されており、近く成立する。ハフポスト・イタリア版などが報じた。
同性愛をタブー視するキリスト協カトリックの総本山バチカンのお膝元であるイタリアでは、同性愛者の権利に関する法整備が難航。多くの西欧主要国の中で唯一、同性婚やシビル・ユニオンを公的に認知する制度がなかった。
欧州人権裁判所が2015年、イタリア政府が同性婚や同性間のパートナー関係を認めないのは、人権侵害に当たるとの判断を示し、取り組みが進められてきた。
新法では、同性カップルは同じ姓を名乗ることができ、パートナー死去時の年金受給や遺産相続の権利が認められている。ただ、当初は法案に盛り込まれていた、同性カップルが異性との間でもうけた子どもを養子として認めるとの条項は、保守派の抵抗により削除された。
レンツィ首相は公式Facebookページで、「多くの人にとって記念すべき日となった。ついに認められたと感じる人も、今夜は眠れなかった人も、どこで祝おうかと思っている人も、もう待てないと思っていた人も」などと書き込んだ。
これにより、G7の主要7カ国で同性カップルに関する国の法律がないのは日本のみとなった。
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