パレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を開始したイスラエル軍は7月18日、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスに対する攻勢を強め、航空兵力の援護の下、ロケット弾発射拠点など150カ所以上を攻撃した。時事ドットコムなどが報じた。
ネタニヤフ首相は大規模な地上戦を念頭に置いており、ハマスの軍事施設を徹底的にたたく決意とみられる。
地上侵攻作戦では、イスラエル軍の20歳の兵士1人が死亡した。17日深夜に地上戦を開始して以降、イスラエル側で死者が出たのは初めて。パレスチナ戦闘員も十数人が死亡したもようだ。
(時事ドットコム「イスラエル首相、大規模地上戦の構え=ハマス拠点へ攻撃強化-トンネル無力化急ぐ」より 2014/07/19 01:12)
イスラエルは、ハマスの軍事能力の破壊を目的に、武装勢力とその指導者、またイスラエルにつながるトンネルやガザ地区のロケット弾倉庫を攻撃の標的とするとしている。イスラエル軍は地上侵攻開始以来、21のトンネルを発見したと明らかにした。
地上侵攻開始時点でのイスラエル側の派兵規模は数千人で、戦車や装甲車が随行支援し、地中海の海岸沖に砲撃船を停泊させている。また、イスラエル軍は18日までに6万6000人の予備役を招集したと述べた。
イスラエルのガザへの軍事作戦で、パレスチナ人の死者数は19日、306人に達したとAFP通信が伝えた。死者の多くは市民で、50人以上が18歳未満とみられるなど、子供の犠牲者が増えている。
エジプトが仲介する停戦協議は18日も続けられたが、合意には至っておらず、事態打開の見通しが立たないなか、イスラエル軍が地上部隊による攻勢を強めることで、犠牲者がさらに増える懸念が高まっている。
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