新党の大枠を決定!・・・あの「真夏の夜の悪夢」から二年

結いと維新は、9月7日、新党設立準備会を開催し、21日の結党大会に向けて新党の大枠を決めた。その内容は以下のとおりである。まず、新党名は、「維新」2文字を含む新しい党名とし、あらかじめ選定された複数候補の中から、所属国会議員による投票で決定することとした。具体的には、9月8日中に全所属議員から候補名を公募し、両党幹事長ベースで3~5に絞ったうえで、9月9日の両党合同議員懇談会の場で投票し決定する。
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 結いと維新は、9月7日、新党設立準備会を開催し、21日の結党大会に向けて新党の大枠を決めた。その内容は以下のとおりである。

 まず、新党名は、「維新」2文字を含む新しい党名とし、あらかじめ選定された複数候補の中から、所属国会議員による投票で決定することとした。具体的には、9月8日中に全所属議員から候補名を公募し、両党幹事長ベースで3~5に絞ったうえで、9月9日の両党合同議員懇談会の場で投票し決定する。

 結いの中では、新党をつくるからには名称もまったく新しいものにすべきだという意見が多かったが、維新の「維新」への思い入れ、こだわりにも配慮し、結局、○○維新とか維新○○という名称にすることで折り合った。是非、新党の理念、原点にふさわしい、それを体現した名称が決まることを願っている。

 次に、党本部は、大阪、東京の二本部制にし、政党届出上の「主たる事務所」は大阪本部にすることとした。東京本部と大阪本部の役割分担は、新党設立準備会で引き続き検討する。

 これも、他の政党同様、国会活動の中心は東京にあるため、結いの中では東京本部にすべしという意見が多かったが、維新が「大阪維新の会」という地域政党から発祥したという経緯、結いも維新も「地域主権」「分権改革」を結党の原点の一つに持つという観点から、それを尊重することとし、二本部制にはするものの、従来通り、政党届出上の「主たる事務所」は大阪とした。ただし、その職務分担をはっきりさせないと、党本部機能が混乱し、二重ともなり非効率なので、そのデマケ(区分け)を今後検討することとした。

 最後に、代表は、結いと維新からそれぞれ一人選出し、その二人の共同代表制とし、その役割分担、権限等は、新党設立準備会で引き続き検討することとした。ただし、これは一年間の暫定措置とした。

 本来、公党の代表は一人である方が望ましいが、二つの党の合併という特殊事情や、両党の議員数の多寡が歴然としている中で、選挙といってもあらかじめ結果があきらかな選出方法は民主的ともいえないので、とりあえずの措置として一年間は共同代表としたものである。一年もたてば、私は必ずや、やれ結いだ維新だという垣根は取り払われ、融合していると信じている。そこで、民主的に堂々と代表選をやれば良い。

 なお、これは新党独特の方針だが、従来の維新がとってきた考え方、すなわち、国会議員と地方議員は同格だという位置づけを、引き続き新党も受け継ぐことだ。他の政党は、国と地方は同格だ、主従の関係はないと表向きには言うが、どうしても国会議員より地方議員を一段下に置きがちだ。ここは表も裏もなく、政党組織の構成上、そうした「同格」を反映した組織づくりを今後進めることになる。

 以上、これで新党結成に向けての「大きな山」は越えたというのが私の率直な感想だ。二年前の夏、私が「真夏の夜の悪夢」と呼んでいる、当時の維新とみんなの党の合流協議決裂から、何とか、この二つの党を結び付ける「パイプ役」を果たしてきた私としては、まさに感慨深い一日だった。

(2014年9月8日の江田憲司.net「今週の直言」より転載)