イスラム過激組織IS(イスラム国)に志願して加わったとみられる兵士の妻や子どもたち計約1300人がイラク当局に保護されていることがわかった。9月10日、AP通信などが伝えた。
兵士らはいずれもイラク国外からやって来たあと、戦闘などで死亡。一緒にやって来た家族は行き場を失い、そのまま取り残されたとみられる。外国からの志願兵は数千人にのぼるとされる。
AP通信によると、イラク当局が保護した人たちの国籍は14にのぼり、その多くが中央アジアで、トルコやロシア、日本や韓国の出身者がいるという。
一方、ロイター通信によると、彼らはモスル南部にある施設で保護されているが、多くが旅券をすでに持っていないという。
保護された家族は犯罪を起こしておらず、出身国へそれぞれ送還される見通しという。
IS兵士の家族がイラクで保護されている問題をめぐっては、ロシアがいち早くイラク側と協議している。特に取り残された子ども約350人について、帰国の手続きや受け入れ施設の拡充などを検討。「テロとの戦い」後の課題が浮き彫りになっている。