アイルランドで5月26日、人工妊娠中絶を禁じる憲法条項撤廃の是非を問う国民投票の集計結果が発表された。賛成66.4%、反対33.6%で賛成派が多数を占め、中絶が合法化されることが決まった。ハフポストUK版などが報じた。
アイルランドは、中絶に否定的なキリスト教の中でも特に厳格なカトリック教徒が多数を占める。
1983年の憲法改正で中絶禁止が明記され、中絶は母親に生命の危険がある場合に限って認められた。レイプ被害者など望まない妊娠をした場合も中絶が認められず、問題が指摘されていた。
中絶合法化を支持していたレオ・バラッカー首相はダブリン城で事実上の勝利宣言をし、「静かな革命が起きた」「もう中絶は恥辱ではなくなった。秘密のベールは外された。もう孤立することはない」とスピーチした。
Today, we made history. Retweet if you're proud of our country. #RepealedTheEighth#RepealedThe8thpic.twitter.com/PSBvn3gsbf
— Leo Varadkar (@campaignforleo) 2018年5月26日
「今日、私たちは歴史を作った。我が国を誇りに思ったら、是非リツイートを」
同国では2015年に同性婚が合法化され、同性愛者であることをカミングアウトしているバラッカー氏が2017年、首相に就任。保守的な気風が変化しつつある。
投票結果を見守った妊娠中のサラ・ロスさんは、ハフポストUK版の取材に対し、「女性の健康が守られるアイルランドで赤ちゃんを育てることができる」と喜びを語った。