iPhone 6、ドコモ / au / ソフトバンク どの通信会社でも使える「SIMフリー版」とは?

iPhone 6 / iPhone 6 Plusでは、SIMフリー版が販売される。SIMフリーとはそもそも何なのか。SIMフリー版を買ったほうがいい人、買わない方がいい人はどんな人なのか。
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An attendee displays the new Apple Inc. iPhone 6, left, and iPhone 6 Plus for a photograph after a product announcement at Flint Center in Cupertino, California, U.S., on Tuesday, Sept. 9, 2014. Apple Inc. unveiled redesigned iPhones with bigger screens, overhauling its top-selling product in an event that gives the clearest sign yet of the company's product direction under Chief Executive Officer Tim Cook. Photographer: David Paul Morris/Bloomberg via Getty Images
Bloomberg via Getty Images

Appleの最新型スマホ、iPhone 6(4.7インチディスプレイ)とiPhone 6 Plus(5.5インチディスプレイ)が9月19日、発売される。

中にはドコモ、au、ソフトバンク、どの通信会社で買おうか迷っている人もいるだろう。だが、今回のiPhone 6/6 Plusでは、9月19日発売当日から、どの通信会社でも使える「SIMフリー」版のiPhone 6/6 Plusが、Apple Storeで買えるようになる。iPhone 6が69800円から。6 Plusが79800円からとなっている。

■SIMフリーとは?

携帯電話会社のショップや、ヨドバシカメラのような家電量販店でiPhoneを買った場合、ドコモやau、ソフトバンクと契約した上で購入するのが一般的だが、そうして手に入れたiPhoneは、購入した通信会社の「鍵」がかかっている。

このため、たとえばドコモで買ったiPhoneを解約して、別の通信会社に乗り換えて使ったり、海外に行った場合に現地の通信会社の回線で使うことができない。それを可能にするのが、鍵がかかっていない、「SIMフリー版」だ。オンラインのApple Storeでは12日から予約が開始される。

■SIMフリー版を選ぶメリット

SIMフリー版のメリットは、通信会社を気にせず使えること。たとえば通信速度や通信量を制限する代わりに、月額1000円程度で使えるSIMカードが、Amazonなどで販売されており、自分の利用スタイルからさまざまな通信会社を比べた上で選択できる点は大きい。

また、エリアや通信速度、サービスなどで使っている通信会社に不満があった場合、回線契約を乗り換えるだけで、端末はそのまま使用できる点もSIMフリーのメリットだ。

同じように、海外に行った場合も、空港やキオスクなどで販売されている、現地のSIMカードを刺して利用できるので、海外への出張や旅行が多い人にも便利だろう。

またSIMフリー版はロックがかかっているiPhoneより利用価値が高いため、買取価格が高いというメリットもある。

■SIMフリー版を選ぶデメリット

いいことずくめに思えるSIMフリー版だが、いいことばかりではない。まず大きいのが、通信事業者が提供する、キャンペーン割引を受けられないこと。ドコモやau、ソフトバンクは2年契約を条件に、iPhoneの代金から毎月一定額を割引する仕組みを設けている。SIMフリー版を購入した場合、キャンペーンの対象外となってしまう。ただし、同じiPhoneを2年使わず、1年で次の機種に買い換えていく場合は、通信会社から買ったときにつくキャンペーン割引の1年分を放棄することになるため、SIMフリー版を選ぶデメリットも半減することになる。

もう1つは、通信会社が提供する、分割払いでの購入が利用できないこと。ドコモなど通信会社から買う場合は、購入当日は1円も払わず、毎月の通信料金と合わせて支払う、割賦購入が選択できるが、SIMフリー版ではApple Storeから購入するため、利用できなくなる。

そして最も大きなポイントは、通信会社が提供する様々な通信サービスがあるが、こうしたサービスの利用が保証されない点だ。たとえば今回のiPhone 6/6 Plusでは、複数の電波を束ねて通信速度を向上させる、キャリアアグリゲーションという技術(auが対応)や、音声通話の品質がよくなる、VoLTEと呼ばれる技術(ドコモが対応)が搭載されている。

物理的にはSIMフリー版でも新技術が利用できるはずだが、通信会社経由で購入していないため、実際にきちんと動作するかどうかの保証はされない点がリスクになる。

もし、iPhone 6/6 Plusを買うのを急がないのであれば、SIMフリー版で新技術が使えるかどうか、ネット上の有志がブログやソーシャルメディアなどで情報を書き込むのを待つというのも手だろう。

■SIMフリー版を買うべき人、買うべきでない人

結局、SIMフリー版を買うべき人、そうでない人はどんな人かをまとめた。

買うべき人

・海外出張や海外旅行が多い人

・通信会社を頻繁に乗り換えたい人

・毎年iPhoneを買い換える人

買うべきでない人

・1円でも安く買いたい人

・月々の携帯料金と一緒に端末代を支払いたい人

・通信会社を乗り換えない人

・すべてのサービスが使える、安心を重視する人

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