10月に発売されると予想されていたAppleの7インチタブレットの新機種、iPad mini Retinaディスプレイモデルだが、ここにきて暗雲が垂れ込めている。主要な部品である、高精細な液晶ディスプレイの生産が遅れているというのだ。10月3日、ロイターが報じた。
秋のうちに発売されても在庫が潤沢になるのは年明け、もしくは発売自体が年明けになる可能性も指摘されている。
高精細液晶の生産が遅れている原因は正確にはわかっていないが、関係筋の1人によると、液晶メーカーが省電力化などアップルの厳しい基準をクリアすることに難航したためという。高精細液晶は、LGディスプレー(LGD)(034220.KS: 株価, 企業情報, レポート)、サムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)傘下のサムスンディスプレー、シャープ(6753.T: 株価, ニュース, レポート)が供給メーカーになる見込みだが、2人の関係筋によると、9月末までにLGDが少量生産しているのみにとどまっている。
(Reuters「次期高精細iPad mini生産に遅れ、発売ずれ込みも=関係筋」より 2013/10/02)
タブレット市場で競合するGoogleのNexus 7や、AmazonのKindle Fireが高解像度液晶に対応しており、解像度の低い現行のiPad miniのままでは苦戦は必至。アメリカでもっとも消費が伸びるホリデーシーズン(11月中旬〜)までにAppleは間に合わせたいと考えているようだ。TechCrunchでは、「供給量が少なくてもとにかく売り出す」と予想している。
結局のところレティナ版iPadはホリデーシーズンに向けて売りだされるのではないかと思う。供給が間に合わなくても、在庫がなくても、ともかく売り出すのではないかと思っている。つまりは消費者がオーダーしてから入手するまでにかなり待つことになるというわけだ。今回出てきた情報は、消費者への覚悟を促す目的であるのかもしれない。
(TechCrunch Japan「ロイター報道:レティナ版iPad miniは歳末商戦向けに投入ながら、年明けまで安定供給ならず」より 2013/10/03)
新型iPad miniについては、複数の噂サイトから部品の画像が流出しており、iPhone 5s同様、ゴールドが用意され、指紋認証機能が搭載されると予想されている。
※画像は実際に発表される製品と異なる可能性があります。