毎年、夏・秋・冬に国民体育大会(通称:国体)が開催されます。これは私たちスポーツ界にとっては大きなイベントで、特に高校生の選手にとっては、インターハイと並ぶ重要な全国大会になっています。メーンは10月に行われる秋の国体です。
国体では、シーズンごとに決まった競技を各県の代表選手が競います。入賞者には得点が入り、その合計が最も多かった県が「天皇杯」を受け取ります。開催地は各県の持ち回りで決まります。
実はこの国体、毎年のように不思議な現象が起こります。ほぼ毎回、10月に行われる秋の開催県が優勝するのです。各県には力の差もあるはずなのに、なぜか開催地となった県が優勝するのです。
実はこれにはカラクリがあります。開催県になると、まず強化体制がとられます。その際、県内の選手を強化するだけではなく、他県の優秀な選手を県の職員に採用したり、県内の企業に就職してもらったりすることで、開催県の所属にしてしまうのです。結果、全国から集められた優秀な選手たちが得点を稼ぎ、開催県は優勝県となります。
選手にとっては、より良い環境で競技ができるメリットもあります。いくつかの県を渡り歩いて得点を稼ぐ選手もいます。このような選手は、国体があるからこそ現役を続けられるとも言えます。また放っておけば、人口が多い県や強化費を多く使える県が強くなるところですが、このシステムのおかげで、トップ選手の知見が他県に伝わっているとも言えます。
一方で開催県には、余計な経済的負担もかかります。また他県の選手が活躍しても、県民にとっては愛着が薄いということも。最近、国体人気が下がりつつあるのですが、このような地域の愛着が高まらない仕組みが影響している可能性もあります。
さて、ここで皆さんに質問です。開催県が他県の選手を入れることに賛成ですか、それとも反対ですか。またその理由はなんでしょうか。ご意見お待ちしています。
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