インドネシア憲法裁判所は21日、先月行われた大統領選結果の有効性を、裁判官全員一致で認めた。これにより、ジョコ・ウィドド氏の勝利が確定した。
敗北した元軍高官のプラボウォ・スビアント氏が「大規模な」不正が行われたと主張していたが、この訴えを棄却した。
今回の判決を受けて、ウィドド氏は10月20日の大統領就任を前に、近くジャカルタ州知事を退任し、政権移行への準備を加速するとみられている。
インドネシア経済は燃料補助金の増大や経常赤字の拡大など、喫緊の課題を抱えているが、ユドヨノ政権は憲法裁の判決が出るまで、ウィドド氏の政権移行チームとの会談を先送りしてきた。
憲法裁の周辺ではこの日、数千人のプラボウォ氏支持者が集まった。一部は裁判所内への突入を強行しようとしたため、警察当局は催涙ガスや放水砲などで応酬。数人の負傷者が出たほか、4人が逮捕された。
最終判決が言い渡される前、プラボウォ氏の報道官はロイターに対し、「裁判所の判決を尊重する」と述べていた。
判決後、プラボウォ氏のコメントは得られていない。