池江璃花子選手、白血病を公表 日本水泳連盟が会見「前向きな姿勢を示している」

三木二郎コーチ「新たな池江璃花子が強くなって戻ってくると信じている」
Open Image Modal
池江璃花子選手
時事通信社

競泳の池江璃花子選手が2月12日、白血病と診断されたことを公表したことを受け、日本水泳連盟が記者会見を開いた。

会見では2020年の東京オリンピック出場の見通しは「全くわからない」とした上で池江選手本人は前向きな姿勢を見せていると強調。「暖かく見守って」と呼びかけた。

■白血病発覚の経緯は

日本水泳連盟の会見によると、池江選手は1月から2月10日までの日程でオーストラリアで合宿をおこなっていた。しかし、所属するルネサンスの三木二郎コーチによると、トレーニングでも思うような記録が出ず「肩で息をするような、今まで見たことのない姿」を見せるようになったという。

一度は現地の医療機関で血液検査などを実施したが、帰国を勧められたため、2月8日に予定を早めて帰国。日本の病院で調べたところ、白血病だと発覚した。池江選手はそのまま入院して治療を受けているという。

日本水泳連盟は詳しい病状について、「お話しできるのは白血病ということだけ」としている。

■本人は治療に前向き

日本での検査には、日本水泳連盟の上野広治副会長が同行した。上野副会長は診断が出た当時について「本人もショックだったと思う」と気遣いながらも「1時間もしないうちに前向きな発言が出ていた」とした。

2020年の東京オリンピックに向けた選考会に出場できるかは、今の段階ではわかっていない。

三木コーチは「この病気と闘うことを決めたことによって新たな池江璃花子という選手が、強くなって戻ってくると信じている。東京オリンピックの可能性もゼロではない。精神面でケアできたらいいと思っています」と話した。

また池江選手は「早く治して二郎さん(三木コーチ)と一緒に練習できることを含めて頑張りたい」と三木コーチに話したという。

■「暖かく見守って」繰り返し呼びかけ

上野副会長は今後について、2019年に出場予定だったコナミ・オープンと日本選手権は出場を取りやめるとした。

その上で、治療はスタートしたばかりと強調した上で、ファンとスポンサー、そして報道陣に対して、「(東京五輪出場へ)現状はわからないがまずは病気を治すことに専念させたい。暖かく見守って欲しい」と繰り返し呼びかけた。