ようやく世界の謎の一つが解けそうだ。
フィンランドを代表する陶磁器ブランド、iittala(イッタラ)。日本にも複数店舗があり、ファンも数多くいる。赤地に白抜きの「i」が印刷されたロゴマークを一度は目にしたことがある人もいるだろう。
このロゴマークは食器に印刷されたものではない。シールとして、直接貼り付けられている。そのシールの取り扱いについて、iittala愛好家の間では「永遠の謎」とされている。
はがすべきか、はがさないべきか。
ついにこの「永遠の謎」に答えが出たと、フィンランド最大の日刊紙「HELSINGIN SANOMAT(ヘルシンギン・サノマット)」は報じた。
記事では、1956年にロゴマークをデザインした故ティモ・サルパネヴァ氏の奥さんマルヤッタさんに「フィンランド国民を分断する質問」をぶつけた。この質問の答えは、デザイナーの家庭の食卓にあらわされた。
答え
サルパネヴァ家のiittala食器に、シールはなかった。
マルヤッタさんは、笑いながら「私たちはいつもすぐにはがしちゃってたわ。それについて話し合ったこともなかったのよ」と答えた。
あっけなく謎は解かれてしまったが、在日本フィンランド大使館の職員に聞いてみたところ、シールがはがれるまで残す職員が優勢だった。残す人は「ロゴシールまで含む全体がiittalaの商品」、「シールはデザインの一部だ」と話す。一方で最初から剥がす人は、「汚い、不衛生な気がする」と言った。
ちなみにiittala本社に問い合わせたところ、特にロゴシールの取り扱いについてガイドラインはないそうだ。
ロゴデザイナーの食卓に一つの答えは並べられていたが、そのシールをどうするかは結局自由みたいだ。