イチロー現役最後の試合となった3月21日のアスレチックス戦。
先発のマウンドに立ったのは、メジャーリーグのキャリアが始まったばかりの菊池雄星投手だった。
バックを守るイチローとともにプレーし、4回2/3イニングを投げ2失点。
試合後、菊池投手が報道陣へのインタビューに対し、イチローへの思いを語った。
■目を赤らめ、無言に...「幸せな時間だった」
イチローへの思いを問われた菊池投手。「そうですね...」と切り出したまま無言に。目を赤らめながらうつむき加減になり、涙をこらえている様子だった。
そして数十秒後「幸せな時間でしたね。一緒にプレーできた時間が最高のギフトだったと思います」と振り返った。
菊池投手はイチローとの思い出について「初めて電車やバスを乗り継いで野球を見に行ったのは小学3年生の時。本当にその時のイチローさんのままで、会うたびに手に汗握って、心臓をばくばくさせながらお話しさせていただいた」と語った。
また、試合に向けて入念な準備をするイチローを見て、「誰よりも準備をする。野球に向き合うその姿勢を、本や特集を見てきて、イメージの世界だったんですけど、それをはるかに超える存在感を目にして、点でしかなかったものが全てが線で繋がった」と感じたという。
メジャー1年目の菊池投手。イチローから「1年目から結果を出すこと。結果を出せば皆が認めてくれる」と教わったという。
菊池投手は「その言葉を大事にして、しっかり準備したい」と気持ちを新たにしていた。