捕鯨禁止を求める国際的な動きが強まる中、6月29日に今季の捕鯨が解禁となったアイスランドの港から2隻の捕鯨船が出港したとAFP通信が伝えている。
このアイスランドの捕鯨に反対する人たちが対抗手段として始めたのが、アイスランドが2014年に捕獲したクジラを日本に輸出できないようにするための署名運動だ。
アイスランドがクジラを日本に輸出するために使う船は、カリブ海の小国セントクリストファー・ネイビスに船籍登録されている。しかし船籍登録が取り下げられると、船は出航することができなくなるため、捕鯨反対者たちはセントクリストファー・ネイビスの首相に対して、アイスランドの船の船籍登録を取り下げるよう求める署名運動を起こしているのだ。
イギリスのガーディアン紙によれば、アイスランド政府は今季、ナガスクジラ154頭、ミンククジラ229頭の捕獲を許可しているが、この2種類は国際捕鯨委員会(IWC)が設定したクジラの商業捕鯨を一時停止する措置「商業捕鯨モラトリアム」の下、捕鯨が禁止されているクジラだ。
しかし、アイスランドとノルウェーの2カ国はこのモラトリアムに異議を申し立て、商業捕鯨を続けている。
両国はそれぞれ捕獲数の制限を定め、最終的に捕獲した数をIWCに報告していると主張するが、動物愛護NPOの「アニマル・ウェルフェア・インスティチュート」は、「アイスランドはクジラが捕獲してから死ぬまでの時間を報告していないため、捕獲の方法が人道的なものかどうか分からない」と指摘している。
アイスランドの船籍登録取り消しを求める署名の数は、現在83万件を超えている。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:ガリレオ]
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