SNSによって、企業が政治問題や社会的なテーマに対してメッセージを発信するのをよく目にするようになりました。
アメリカで黒人男性が警察官に首を押さえつけられ亡くなった事件を発端に拡大した「Black Lives Matter」の運動では、多くの企業が差別への反対を表明しました。
さらに、「黙っていること」も意思表示となる時代です。たとえば、暴力を助長するようなトランプ大統領のツイートに対して、Twitter社が厳しい対応をとった一方で、Facebookは一時期的にそうした問題を「放置」しているようにも見えたため、同社の従業員がマーク・ザッカーバーグCEOを非難しました。
Netflixは公式Twitterで「沈黙していることは共犯と同じだ」とまで踏み込みました。
あなたは、企業が政治に関する話や社会で起きている問題に対して意思やメッセージを表明することをどう思いますか?
また、いち消費者として、そうした会社の商品やサービスを使いたいと思いますか?もしくは使いたくないですか?
政治問題に踏み込む企業姿勢は日本では、まだまだ馴染みが薄く、経営者やその会社で働く従業員にとっては非常に難しいテーマです。
いくつかの事例を紹介し、読者のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。(※記事の後半にアンケートのお願いと、Twitter生配信番組のお知らせがあります)。
実はこんな企業も政治や社会的テーマに関してメッセージを発しています
・パタゴニア
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」を企業理念に環境保全に力を入れています。2019年の参議院選の投票日には全ての直営店を休業にした上で、「私たちの地球のために投票しよう」というメッセージを投げかけました。
・LUSH
「動物実験の廃止」を目指し、店頭や商品の手提げ袋などで「NO!動物実験」を呼びかけています。2012年には動物実験代替法の研究をしている個人や団体を称える「Lush Prize」を設立しました。
・NIKE
NFLの試合で黒人差別に抗議するため国歌斉唱中に起立することを拒否した選手を広告起用するなど、人種差別に反対するメッセージを発信してきました。「Just Do It.」(やってみろ)という企業スローガンで知られていますが、「Black Lives Matters」を受けて「For once, Don’t Do It」(今回だけは、それをしてはいけない)というメッセージを発信しました。
・アップル
2015年にアメリカのインディアナ州で「宗教の自由回復法」が成立した際には、同性婚の人々の法的差別につながるとして、反対の立場を表明しました。ティム・クックCEOもこの件に関して自身のTwitterで「我々は、出身地や、信仰、恋愛対象に関係なく、全世界の全ての人々に平等に接するよう、心がけている」と投稿しました。
アンケートであなたの意見を聞かせてください。
6月23日(火)夜9時からのTwitter生配信番組「ハフライブ」では、働く人や企業が政治的メッセージや社会問題に対しての意見を発信することについて、様々な視点から考えていきます。
皆さんは、消費者として、そして働く個人として、企業の社会・政治に対するメッセージや意思表明をどのように捉えていますか?思っていることをぜひ教えてください。
アンケートの募集は締め切りました。ご回答頂いた皆さま、ありがとうございました。
ハフポストでは、火曜の夜9時から「働く」をゼロから考えるライブ番組「ハフライブ」を配信しています。
視聴は以下のURLから(無料です。時間になったら配信が開始されます)
URL : https://twitter.com/i/broadcasts/1lPKqVvLMeNGb
日時:6月23日(火)午後9時〜
テーマ:「アメリカ企業の『政治発信』から日本人が学べること。働く人が社会にコミットする時代」
ゲスト:
経営学が専門
入山章栄さん/早稲田大学ビジネススクール教授
AIソリューションを提供
平野未来さん/株式会社シナモン 代表取締役社長CEO
パーソナリティー:辻愛沙子さん(arca CEO /クリエイティブディレクター)、竹下隆一郎(ハフポスト日本版編集長)