Chrome OSを搭載したパソコン「Chromebook(クロームブック)」は低価格でコスパが良いのが特徴。一方で「Windowsとどう違うのかわからない」「WordやExcelが使えるのか不安」といった声も。
今回は、実際にクロームブックを愛用中のライターが、Chromebook(クロームブック)の特徴とおすすめの使い方、人気モデルをご紹介します。また、用途に合わせた選び方のポイントも併せてご紹介します。
画面サイズや解像度、メモリ容量(ストレージ)などに注目して、お気に入りのChromebook(クロームブック)を見つけてみてくださいね。
Chromebook(クロームブック)とは
スマホやパソコンには、基本ソフトとして「Windows」や「macOS」などが入っています。クロームブックに入っているのは、Googleが開発した「Chrome OS」。Chrome OSには「起動が速い」「OS自体が軽い」などの特徴があり、それがクロームブックのメリットになっています。
クロームブックではWebブラウザ(Google Chrome)を使ってサイトにアクセスしたり、Google Playのアプリを追加したりできます。例えば、Twitterはブラウザ・アプリのどちらからも利用可能。
Chromebook(クロームブック)のメリット
コスパが良い
同じスペックでも他のノートパソコンよりサクサク動くクロームブック。本体価格の安さも特徴です。エントリー機種は1万円台から入手でき、教育現場でも多数導入されています。
起動が速い
わずか数秒で起動するため、パソコンにありがちな待ち時間のイライラが軽減されます。通常の起動だけでなく、初期設定もあっという間。Googleアカウントがあれば、すぐにお気に入りのページやアプリにアクセスできます。
操作が簡単
Google Playからアプリを追加する工程など、スマホライクな操作が多く、パソコン操作に不慣れな人や子どもでもすぐに慣れることができます。日本語キーボードにも対応しているモデルがほとんどなので「買ってみたら使いにくい」というリスクも低いです。
仕事でも使える
普段使っているGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライドなどがそのまま使えます。デスクトップパソコンで作成した資料を、カフェに持参したクロームブックで開いて続きを編集なんてことも簡単。OfficeアプリのMicrosoft Word、Excel、PowerPointも使えます(ファイルの共有にはOneDriveを使うと便利)。Zoomは現在アプリではなくブラウザで使えますし、日常的な使い方で「特に困ることはない」というユーザーの声が多いです。
簡単で強固なセキュリティ
クロームブックは全機種にセキュリティチップを搭載し、ユーザーのデータを保護。一般のウイルス対策ソフトを使う必要がありません。家族がそれぞれのアカウントでログインすることも簡単なので、「うっかり子どものデータを削除してしまった」というミスも防げます。
データはクラウドに保存
データはクラウド(Googleドライブ)に保存されるため、クロームブック本体のストレージは小さくてOK。ただし、アプリをたくさん入れたい、本体にも多くの書類や写真を残しておきたいのであれば、大きめのストレージを選んだほうが安心です。
Chromebook(クロームブック)のデメリット
オフラインに弱い
Wi-Fiがなくてもアプリを使ったりメールを書いたりすることはできますが、やはりネットワーク接続があったほうが快適。
パソコン用のソフトウエアに使えないものがある
パソコン用のソフトにはAdobe系ソフトの一部など、対応していないものがあります。動画の編集の場合、クロームブック対応のアプリを使うことができます(負荷の高い作業はむずかしいことも)。
Google Playのアプリもすべてが使えるわけではなく、一部非対応となっています。注意する点はタッチパネルの有無です。タッチパネル液晶とそうでない液晶がありますが、kindleのようにタッチ操作が必要なアプリの場合、タッチ対応でないモデルでは現状使えません。
Webサイトのプリントも可能です(一部非対応のプリンターあり)。
インターフェースが少ない
軽量タイプのクロームブックにはインターフェースが少ないですが、BluetoothやWi-Fiでマウスやプリンターを接続することができます。持ち運ぶことが多いのであればインターフェースは少なくても使い勝手に問題ありませんし、画面サイズが大きめの機種ではUSBメモリや外部ディスプレイなども接続できます。
Chromebook(クロームブック)の選び方・ポイント
用途から選ぶ
・自宅でサブ機として使ったり、外出先でチャットに書き込んだりする
10インチ前後の、コンパクトで軽いタブレットパソコンタイプがおすすめ。別機をメインにウェブ閲覧などしたいなら、メモリ容量は4GBでもOK。動画をたくさん閲覧する、メモリに余裕を持たせたい場合は8GBがおすすめ。たくさんアプリを使うなら、ストレージは64GBか128GBあると安心です。
・子どもがはじめてのパソコンとして使う
教育版マインクラフトもChrome OSで使えるようになり、学校に通い始める年齢の子どもの学習用パソコンとしてもおすすめ。外で探求に使い、ぶつけてしまうような可能性があるなら、耐衝撃や防滴仕様の機種もいいかもしれません。
オンライン授業が多い場合は、大きな外部ディスプレイに映し出せ、混み合ったネットワークでも接続が切れにくいWi-Fi6対応モデルもおすすめです。
Chromebook(クロームブック)を選ぶとき気を付けること
・液晶の種類
タッチパネルかどうか、光沢か非光沢かをチェックします。非光沢のほうが目にやさしいと言われていますが、光沢にはよりきれいに見えるというメリットもあります。気になる場合はブルーライトカットフィルムなどを貼ることもできます。
・ペンの有無
タッチパネルの場合、付属のスタイラスペンがあるとすぐに使えて便利。新規格となる「USI規格 ( Universal Stylus Initiative規格 ) 」のペン対応が増えています。USIペンは一般のタッチペン(スタイラスペン)に比べ価格が高いものが多いですが、今後普及に伴い解消されていく見通しです。
・バッテリー
Chrome OSは消費電力が少ないため、元々長時間使えるタイプの製品が多いです。外出時の利用が多いのであれば、さらに長いロングバッテリータイプを選びましょう。
Chromebook(クロームブック)タイプ別のおすすめ20選
それでは、持ち歩きに便利なものやハイスペックなものなど、タイプ別に人気のクロームブックをご紹介。スペックは表で比較します。
Chromebook(クロームブック)売れ筋、タブレットパソコンタイプのおすすめ
コンパクトで3万円前後の手頃な価格、おしゃれなスタンドカバーが人気を呼んでいるタブレットパソコンタイプ。キーボードが簡単に着脱でき、タブレットだけでも使えます。キーボードもコンパクトなため、長時間のタイピングには向きません。サブパソコンとして外出先に持参したり、家の中で持ち歩いたりする気軽なデバイスにおすすめ。
持ち歩きやすい分インターフェースは少ないので、マウスなどを使うときは有線ではなくBluetoothで接続します。
はじめてのChromebookに。
Amazonノートパソコン売れ筋第2位にランクイン。2020年の発売以来、クロームブック人気を盛り上げているのがLenovo(レノボ)の「IdeaPad Duet Chromebook」。ワンタッチでタブレットになり、ファブリックのスタンドカバーも魅力の2 in 1デバイスです。このサイズにしては大きなストレージで、アプリを多めに入れたい人も安心。「すぐに使えて液晶もとてもきれい。サブ機として毎日使っています」とのユーザーコメントも。
2021年3月発売、快適タイピングを実現
品薄が起きている新商品、ASUS(エイスース)の「Chromebook Detachable CM3」。縦置きも対応のスタンドカバー、スタイラスペン(USIペン)が付属するコスパの良さも話題です。キーボードは人間工学に基づき、わずかに傾斜し打ちやすく。米軍のMIL規格にも準拠しているので、子どもの学習用パソコンにもおすすめです。
360°回転タッチパネルタイプのおすすめ
キーボードが取り外せないものの、液晶が360°回転し、通常のノートパソコンモードのほかタブレットモード/テントモード/ディスプレイモードで使える自由度の高いChromebookです。
15時間バッテリーで持ち歩きも安心
コスパの良さに定評のあるACER(エイサー)の「Spin 311」、2020年10月発売の人気モデル。360゚回転する画面で、A4用紙よりも小さいボディ。最大約15時間連続駆動と一日中使えます。「Zoomに使っています」など評判は良いようですが、「画質はやや気になる」というレビューもありました。
パワーも兼ね備えたChromebook
タッチスクリーン対応のディスプレイが 360 °回転し、Android アプリやゲームもスマホのように操作できるコンバーチブルタイプ。Bluetoothで無線、USB Type Aで有線のマウスも簡単につながり、USIペンでの手描きにも対応。仕事の資料作成にも活躍します。「安っぽくない質感がいい」と使用者のコメントも。
スタイラスペン付属のChromebook
映画鑑賞にも十分な13.3インチは、どの角度からでも見やすいFHD IPS 液晶。画面を回転させてテントモード、タブレットモードにし、付属のスタイラスペンを使えばクリエイティブな作業もはかどります。
丈夫なChromebook(クロームブック)のおすすめ、MIL規格準拠に、防滴仕様。
米軍が物資の調達の基準とするMIL規格に準拠しているなど、タフなモデルも人気です。学校に持参する、子どもが使うなどの場合は防滴仕様・落下に対する耐衝撃性があると安心。
持ち運び安心の丈夫なボディ
本体の側面と角をゴムで保護し、落下の際の衝撃を軽減し、MIL規格準拠の耐久性。ロングライフバッテリーの駆動時間は約13時間と、停電時にも役立つタフなモデル。2019年モデルです。180°開いてタブレットのように置いて使え、広い視野角で一緒に画面を見ることができます。
防滴仕様で頼れるChromebook(クロームブック)
11.6インチのChromebookでは最薄クラス、重さ1kg未満と手軽に持ち歩けるタイプ。「Zoomも問題なく使っています」「スマホ感覚で使えます」とのレビューも。水、コーヒー、コーラにてテストされた防滴仕様で、万が一のときも安心です。
防滴仕様&限定カラーのレッド
こちらも11.6型、約999gの軽量モデル、限定カラーのレッドです。画面は映り込みが少ないノングレア(非光沢)。防滴仕様のフルサイズキーボードはゆったりとした配置で打ちやすさをキープしています。
Chromebook(クロームブック)のノートパソコンタイプのおすすめ
シンプルで薄型・軽量のノートパソコンタイプ。180°に開いて置けるタイプなら、会議の際に数人で画面を見ることができ便利です。
シンプル&高速なエントリーモデル
ほぼA4サイズで軽量スリム。180°に開き、書類といっしょにカバンに入れて持ち運びしやすいノートパソコンタイプです。microSDやUSBのポートも充実し、他のデバイスを接続するのも簡単です。
お手頃価格のChromebook(クロームブック)
14インチの大きな液晶ながらお手頃価格で手に入る2019年秋モデル。180゚に開いて置け、キーボードは窮屈さがないフルサイズ。
限定カラーが個性的なChromebook(クロームブック)
おしゃれなデザインが見つかるHP(ヒューレットパッカード)。Amazon限定カラーも人気で「液晶がきれいでメディア鑑賞に良い」と使用感の良さを評価するレビューも(限定カラーは商品画像と実際が異なることがあります)。
薄さ約2cm、コスパが良いChromebook(クロームブック)
180°に開き、目が疲れにくい非光沢液晶が普段使いにぴったり。2019年モデルです。「サブ機としてネットとメール作業に活躍」「起動も早く、初期設定も簡単」と多くのユーザーから高評価が集まっています。
仕事にも遊びにも。小型なのに大画面
すっきりとしたベゼル(額縁)で、小型軽量でありながら14インチのワイドな画面を楽しめる「Chromebook C425TA」。2020年のモデルです。180°フラットに開くタッチスクリーンは、会議での提案にテーブルに置くときも便利に使えます。
15.6インチの大画面で多用途に
Googleスプレッドシートの入力もはかどるテンキー付き。長時間バッテリーと視野角の広いWebカメラが搭載され、オンラインミーテイングから普段作業まで。全画面での映画視聴には「画質が不満…」の声もありました。
最新スペックを搭載したChromebook(クロームブック)のハイエンドモデルのおすすめ
サクサク動くクロームブックですが、動画の編集やオンライン会議がメインの用途なら、スペックにも余裕を持たせておきたいところ。同スペックでも他のパソコンより高いパフォーマンスが期待できます。
Zoomの途中で資料探しもサクサク
14インチの大きなディスプレイ、タブレットとしても使えるHPのChromebook「x360 14c」。Core i3、メモリ8GBとマルチタスク作業にも◎。インターフェースも豊富で、USB Type-Cで大型ディスプレイに映し出すことも可能。
仕事にもプライベートにも使える耐衝撃モデル
タッチパネルが360゚回転し、複数作業にも対応できるパワフルスペック。傷に強いCorning Gorilla Glassを採用し、落下に強いMIL規格準拠と堅牢性にもすぐれた2020年モデルです。Wi-Fi 6に対応、オンライン会議で不安な「落ちる」リスクも減らしてくれます。
フルHDの15.6インチ大画面
2019年10月発売、Core i3、メモリ8GB搭載のハイスペックモデル。大画面液晶はフルHDで、入力に便利なテンキーも付いています。インターフェースも充実し、「メインパソコンはこれで十分」という声も。
家族みんなでオンラインでも問題なし
丈夫なCorning Gorilla Glass採用のディスプレイが360°回転し、使い方は自由自在。ビデオ会議をしながら、議事録を作成もサクサクできるエグゼクティブモデルです。家族全員が同時にテレワーク・オンライン学習中でも心配いらないWi-Fi6対応です。
ThinkPadトラックポイント搭載のChromebook(クロームブック)
2020年12月に発表されたビジネス用途向けクロームブック。通称「赤ポッチ」、ThinkPadトラックポイントが初めて搭載されました。クールなアビスブルーのカラーで、質感にもこだわり、指でタッチするだけで素早くログインできる指紋センサーも。米軍MIL規格にも準拠しています。
縦長デザイン 一日中使えるハイエンド機種
動作が軽快で、画像をたくさん使う書類づくりもサクサク。
3:2のディスプレイなので縦に長いWebページも見やすいデザインです。
まとめ
人気急上昇中の注目のガジェット、Chromebook(クロームブック)の選び方とおすすめを紹介しました。初心者にもやさしい特徴がありながら、実は別のOS「Linux(リナックス)」も使えるなど、魅力の多いChromebook(クロームブック)。ぜひ、お気に入りの1台を見つけてください。