イギリス、5G網からファーウェイ製品を排除へ。アメリカによる中国への制裁の影響を考慮

イギリス保守党は国家安全保障上の懸念があるとして通信ネットワークからのHuawei製品の排除を求めていました。
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Engadget 日本版

英国政府が、2023年までに英国の5GネットワークからHuawei製品を排除するための準備をしているとFinancial Timesなどが報じました。英国政府はこの中国の通信大手に対する米国からの新たな制裁措置が、英国内のネットワーク構築に与える影響を「注意深く見ている」とReutersは伝えています。また、英国保守党は国家安全保障上の懸念があるとして通信ネットワークからのHuawei製品の排除を求めていました。

米国ではトランプ政権が2019年5月に国家安全保障上のリスクをもたらす可能性があるとして米国企業の外国製通信機器の購入を禁止する命令を発しています。そしてこの命令は先週、禁止期間が2021年5月まで延長されました。トランプ政権による行政命令は特定の企業を名指ししてはいません。しかし命令が目的とするところはHuaweiやZTEといった中国企業の製品を排除することとの認識が一般的です。一方、Huaweiは中国政府の関与によって製品にバックドアを仕掛けている可能性があるとする米国の主張を一貫して否定しています。

トランプ大統領は今年初めに英国側とこの問題について水面下で話し合い、米国が英国との諜報活動におけるパートナーシップを再考する可能性を示したとされます。

ジョンソン首相は、英国における5G回線および光ファイバーネットワークにおけるHuawei製品の使用割合を最大35%に制限し、特に機密性の高い部分に使用される機器へは使用を禁じていました。しかしその上限を守るには約5億ポンド(約655億円)ほどのコストがかかるとの見通しで、Huawei製品を排除するとなるとさらにコストがかさむと考えられます。英国は2033年までに全戸に光ファイバーを供給するとの目標を掲げていますが、Huawei製品を使用しないとなるとその目標達成が難しくなる可能性もあります。

英国政府のスポークスマンは「私たちのネットワークのセキュリティおよび回復力が特に重要だ」とReutersに語っています。

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