アメリカのシアトル・タコマ国際空港で現地時間8月10日午後8時ごろ、旅客機が盗まれた。現地紙シアトルタイムズなどが報じた。盗まれたのはシアトルを拠点するホライゾン航空の「ボンバルディアQ400」型の旅客機。連邦航空局は午後9時30分ごろ、飛行機が墜落したと発表したという。
親会社のアラスカ航空は「午後8時ごろ、ホライゾン航空のQ400の不正な離陸があったと確認しました。この旅客機がケトロン島の近くに墜落しました。飛行機を操縦していた人物を除いて、乗員や乗客はいなかったと思います」と公式Twitterで報告した。
問題の旅客機が低空飛行している模様を、空港の南側に住む女性が撮影していた。
また、ジャーナリストのモーガン・チェスキーは、ルーイス・マッコード米陸空軍合同基地(JBLM)からの情報として、問題の旅客機はF-15戦闘機が接近後に降下して墜落したとTwitterで述べている。
周辺で撮影された動画では、問題の旅客機が飛行したあとを、戦闘機らしいものが追いかける様子が確認できる。
【UPDATE】
AP通信は、事件を捜査したピアース郡保安官事務所の話を報じた。
それによると「旅客機を盗んだのはホライゾン社の地上勤務の従業員の29歳の男で、墜落によって死亡した。「自殺とみられ、テロとは無関係だ」という。旅客機は大きなループをするなど危険な動きをしており、墜落した原因は「飛行中に無理な動きをしたか、操縦する技術を持っていないため」だという。
また、シアトル・タイムズが当局者などの話として伝えたところによると、旅客機は定員76人で乗員・乗客はいなかった。墜落したケトロン島は人口20人の島で、墜落時に激しく燃えたがけが人は出なかったという。(2018/08/11 17:00)