本多平直衆院議員が立憲民主党から1年間の党員資格停止の処分を受ける方向になった。同党の常任幹事会で方針が決まり、党の倫理委員会に諮問されることになったと福山哲郎幹事長が、7月13日午後の会見で明らかにした。
本多氏をめぐっては党のワーキングチームで、刑法の性交同意年齢を現行の13歳から引き上げることについて議論した際の発言が問題視されていた。
■「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」などと主張
AERA dot.によると、本多氏が不適切な発言をしたのは外部講師としてオンライン会議「Zoom」で参加した大阪大学大学院の島岡まな教授に対してだった。
本多氏は「中学生と成人の間にも真剣な恋愛があり、被害と言えない場合もある」など自説を披露。最後に「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と主張した。
さらに「どうなんですか」と詰めるように問い、島岡教授はショックで絶句したという。
■「暴力的とも言われる威圧的な対応」と報告書が認定
立憲民主党は外部有識者によるハラスメント防止対策委員会で調査を実施した。
同委員会では「一連の発言が、厳密な意味でパワーハラスメントに該当するかどうかはさておき、外部講師には非礼を超えた不快感や嫌悪感、場合によっては暴力的とも言われる威圧的な対応がとられたこと自体が問題視されなくてはいけない」と報告書で認定したという。
本多氏は北海道4区の公認候補として内定していたが、今回の処分が決定すれば、内定が取り消される見込みだ。
福山幹事長はこの日の会見で「性暴力の被害者の皆さまを非常に傷つけたことについて、党の幹事長としてもお詫びを申し上げたいと思います。申し訳ありませんでした」と本多氏の発言を謝罪した。