ヒトラーの水彩画、競売へ イギリス紙が酷評した作品には何が描かれていたのか?

ヒトラーが描いた水彩画がアメリカのオークションに出品される。この絵をイギリス紙は酷評したが、一体何が描かれていたのか?
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Adolph Hitler (1889-1945) German dictator, c1935. Hitler became leader of the National Socialist German Workers (Nazi) party in 1921. After an unsuccessful coup attempt in Munich in 1923, for which he was briefly imprisoned, Hitler set about pursuing power by democratic means. His nationalistic and anti-semitic message quickly gained support in a Germany humiliated by defeat in World War I and the harsh terms of the Treaty of Versailles and, from the late 1920s, suffering from economic collapse. Hitler came to power in 1933, and persuaded the Reichstag (parliament) to grant him dictatorial powers. He proceeded to crush opposition both within his own party and throughout German society, and set about re-arming Germany. Hitler's aggressive policy of territorial expansion to secure 'lebensraum' (living space) for the German people eventually plunged the world into the Second World War. (Photo by Ann Ronan Pictures/Print Collector/Getty Images)
Print Collector via Getty Images

アドルフ・ヒトラーが描いた水彩画が、3月26日、アメリカのオークションに出品される。1912年、24〜25歳頃のヒトラーがウィーンで描いたもので、オークションの開始価格は3万ドル(約360万円)になる予定。競売元のネイト・D・サンダースが発表した

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ヒトラーは幼い頃から画家を目指しており、1905〜20年ごろにかけて、約2000点の作品を描いたとされる。1907〜08年、ウィーン美術アカデミーの入学試験に失敗。しかし、ウィーンのユダヤ人美術商だったサミュエル・モルゲンシュテルンはヒトラーの才能を見出し、作品数点をウィーンの人々に販売した

今回競売にかけられる絵は、横34.3センチ、縦27.3センチの大きさで、右下に「A.Hitler.」と署名がある。ヒトラーの作品は風景や建築物をモチーフにしたものが多いなか、草木をテーマにした作品は珍しいとされる。イギリス・テレグラフ紙の美術評論家、アラスター・スマート氏は「この作品には芸術的な価値は、全くない」と酷評したが、一方で、ヒトラーが花を描いた珍しさにも言及した。

なお、ヒトラーが描いたとされる作品がオークションに掛けられた例には、2014年11月に13万ユーロ(当時約1900万円)で落札された水彩画「ミュンヘンの戸籍役場」がある。この時の落札予想価格は5万ユーロ(当時約734万円)だった。

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