学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設などをめぐり、7月24日午前の衆院予算委員会で安倍首相らが出席する閉会中審査が行われた。
参考人招致された前川喜平・前文部科学事務次官と、和泉洋人・首相補佐官の両名の証言が全く食い違う場面があった。
和泉洋人首相補佐官(左)と前川喜平前文部科学事務次官(7月24日撮影)
民進党の大串博志議員の質問に対して前川氏は、2016年9月、和泉氏に呼ばれた際に、国家戦略特区における獣医学部設置の特例について、文部科学省の対応を早くしてほしいと求められた。その際、和泉氏から「このことは総理は自分の口からは言えないから、私が代わって言う」という発言があったと話した。その際、前川氏は「加計学園と総理の関係があれば、そういうことなのだろうと納得した」という。
これに対して、和泉氏は「記憶はございません。言ってございません」と興奮した様子で反論した。
「9月に来ていたただいたときは、前川さんは十分に状況を把握していなかったような感じだったので『次官として全体をフォローしていただきたい』とお願いしたと思います。総理は『岩盤規制改革をスピード感を持ってやるべきだ』とおっしゃっていたので、私も『スピード感を持って取り組んでほしい』と前川さんに伝えましたが、不当な圧力をかけるものでも、行政を曲げてことを進めてほしい趣旨でもありません。その上で、前川さんが先ほどおっしゃった『総理は自分の口からは言えないから代わって私が言う』というの発言ですが、仮にそういった表現をしていれば、私にも記憶はあるはずですが、記憶はございません。従って、言ってございません!」