平川市議、定数20人のうち15人を逮捕 本会議が不可能に【青森県】

青森県平川(ひらかわ)市の市議会で定数20人のうち15人が逮捕されるという異常事態になっている。実に全体の4分の3が逮捕された計算だ。
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青森県平川(ひらかわ)市の市議会で定数20人のうち15人が逮捕されるという異常事態になっている。実に全体の4分の3が逮捕された計算。これまでの9人の逮捕者のうち5人が辞職や失職をしている上に、7月16日に新たに6人を逮捕したことで、本会議の開催に必要な半数以上の議員を集めることが不可能になった。

朝日新聞デジタルは次のように報じた。

青森県警は16日、1月にあった青森県平川市長選をめぐり現金を受け取ったとして、現職の平川市議6人を公職選挙法違反(被買収)容疑で逮捕し、発表した。これまでに市長選に絡んで別の市議9人が逮捕され、有罪判決を受けた市議の辞職、失職が相次いでいる。

(朝日新聞デジタル「青森・平川市議 20人中逮捕者15人 公選法違反容疑」より 2014/07/16 22:37)

市議6人は、大川喜代治・前市長が市長選に出馬した際に、彼の支持者である元社会福祉法人理事長の水木貞被告から、票のとりまとめなどの報酬として、それぞれ現金数十万円を2013年8月上旬ごろに受け取った疑いがあるという。別の市議9人も同様の容疑で2014年2月からこれまでに逮捕されていた。

この選挙違反事件では、別の市議会議員9人も1人当たり20万円から100万円を受け取った疑いがあるとして、選挙の翌月の2月からこれまでに公職選挙法違反の疑いで逮捕されていて、警察によりますと、いずれも容疑を認めているということです。

(NHKニュース「公選法違反で市議20人中15人逮捕 青森」より 2014/07/16 18:11)

平川市議会では、逮捕を受けて5人の議員が辞職や失職したことに伴って、7月27日に補欠選挙を行う予定。ただし、今後も辞職や失職する議員が続出する可能性が高いため、さらに補欠選挙を行う必要があるという。

■「津軽選挙」と揶揄された金権体質

青森県の津軽地方では選挙違反に寛容な空気が強いという。伝統的に金権選挙が行われてきたと、朝日新聞デジタルが報じている。

青森県の津軽地方は、現金が飛び交う選挙が繰り返され、「津軽選挙」とやゆされてきた。市内の農家の男性(63)は「選挙違反に寛容な空気はあったが、まさかこんなに広がるとは。責任は私たち市民にもある」と話した。

(朝日新聞デジタル「青森・平川市議 20人中逮捕者15人 公選法違反容疑」より 2014/07/16 22:37)

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