市川崑監督『火の鳥』がBlu-rayで発売。43年間、国内でソフト化されなかった「幻の映画」

1978年に劇場公開されてから43年間、国内では一度もパッケージソフト化されなかった。
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映画『火の鳥』Blu-ray トレジャーBOX(復刊ドットコム公式サイトより)
fukkan.com

幻の映画と呼ばれる市川崑監督の『火の鳥』のBlu-rayが、12月に発売されることになった。

これは漫画家の手塚治虫さんの『火の鳥 黎明編』を元に、実写とアニメと特撮をミックスする形で撮影され、1978年に全国で劇場公開された2時間17分の長編映画だ。

Blu-rayの発売元の復刊ドットコムによると、国内では劇場公開から43年間、VHSやDVDなどで一度もパッケージソフト化されなかった。映画ファンの間では「幻の映画」として知られてきた。近年ではAmazon Prime Videoなどで配信が始まっている。

この映画は、その血を飲めば永遠の若さと生命を得られるという伝説の「火の鳥」をめぐって、ヤマタイ国の女王・ヒミコ、スサノオ、猿田彦らが織りなす人間ドラマ。アニメーション総指揮は原作者の手塚治虫さん。脚本は、詩人の谷川俊太郎さん。数々の特撮映画で知られる中野昭慶さんが特技監督を務めるなど豪華な制作陣だった。

映画『火の鳥』のBlu-rayは単品販売が税込8800円。復刻版台本などの未公開資料を含む「Blu-ray トレジャーBOX」が税込3万3000円で、こちらの注文予約の受付は11月1日まで。いずれも配送は12月中旬を予定している。

 

■「自分がやらなければ、このままソフト化されないかも」と担当者

今回のBlu-rayを企画・制作をした森遊机さんが、ハフポスト日本版の取材に応じた。「12年前から温めていた企画がようやく結実しました」と振り返りながら、以下のように話した。

「復刊ドットコムでは、これまで読者からのリクエストを受けて、原作のオリジナル版全12巻を復刊するなど、『火の鳥』は大変人気があるコンテンツです。それなのに市川崑監督の映画版は、一度も映像メディアになったことがなく、映画史のミッシングリンクといえる存在でした。手塚作品としてのみならず、『金田一耕助シリーズ』の間に手がけた市川監督の軌跡をたどる上でも極めて貴重。『自分がやらなければ、このままソフト化されないかも』という思いで取り組みました」

(UPDATE 09/07 14:51)