横浜港の秋の夜、「ひかりの実」の笑顔輝く

桃や梨を育てる時に包む袋の中に小さなLED電球を入れた「ひかりの実」のイルミネーション。
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秋の横浜港。暮れなずむとしだいに木々にぶら下がった「実」がほのかに光り始める。

桃や梨を育てる時に包む袋の中に小さなLED電球を入れた「ひかりの実」のイルミネーションだ。みなとみらい21地区などで開かれる夜景行事「スマートイルミネーション横浜」の一つとして毎年秋、横浜の港周辺の木々に「たわわに実る」。今年は5回目だ。

「実」には子供たちが顔の絵を描き、2012年は、約3000個が山下公園の並木にくくりつけられ、赤、青、緑、黄色の光に笑顔の絵が浮かび上がった。

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横浜市などで構成する実行委員会は、今年は、社会福祉法人横浜市リハビリテーション事業団が運営する横浜市内の地域療育センターの児童発達支援事業所「ぴーす」に通う約200人の子供たちに1000個の「ひかりの実」を作ってもらおうと計画している。この「ひかりの実」を考えたアーティストの高橋匡太さん(44)が一つ一つ、果実袋に赤と紫、ピンクとオレンジ、緑と紫など二色のクレヨンで円を描き、そこに子供たちが思い思いの笑顔を描き入れる。

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高橋匡太さん=2015年8月、横浜市で 

果実袋は水に強く、台風が来た時もびくともしなかったという。その中に果実を包むクッションを入れ、中心部に3カ月ほど連続発光するという爪ほどのサイズのLED電球を入れる。

子供たちの絵は、目に星が描かれた少女漫画風だったり、さまざまな色づかいの顔だったり。

「遠くから見て風景としてきれいなだけではなく、一つ一つに『人格』があるということが大事。一つ一つ人が作ったという思いを受け取って遠景で見ると風景が違って見える。家の灯りと同じで、一つ一つに暮らしがあるといって見ると風景が違って見えるでしょう」と高橋さん。

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材料費の調達を朝日クラウドファンディングA-portで集めている。

ひかりの実が飾られる「スマートイルミネーション横浜2015」は、10月30日から11月3日の午後5時から10時まで開かれる。環境に配慮したイルミネーションの最新技術とアートを組み合わせて新たな夜景を生みだそうという試みだ。