10月22日に投開票された衆院選に、民進党の前議員らは立憲民主党、希望の党、無所属に3分裂して臨んだが、政党によって明暗が分かれた。
ハフポスト日本版は解散前の2017年の4月時点まで民進党に所属していた89人を対象に、衆院選で当選者の割合を調べた。
まず、立憲民主党から出馬した候補者は、菅直人前首相ら前職15人が全員当選したので100%となった。小選挙区で落選した候補者は全員、比例で復活当選した。
それに対して、小池百合子代表の「排除します」という発言が逆風となった「希望の党」は、52人のうち当選したのは31人。当選率は59%だった。元国土交通相の馬淵澄夫氏、元内閣官房副長官の松野頼久氏ら大物政治家も落選した。
政党の公認を得ずに無所属で戦った候補者は、野田佳彦前首相、岡田克也元外相らがのきなみ当選。比例復活できないが、小選挙区で22人中19人当選したことで、当選率は86%に上った。
この選挙結果を受けて、民進党の前原誠司代表は23日、「希望の党に大きな塊で合流するというのは、いったん見直さないといけない」と述べ、自身が提案した希望への合流案を断念した。
各政党別の当選者の一覧は、以下の通り。
■民進前職の公認政党別の一覧(※選挙区で落選、比例で当選した人も含む。敬称略)
立憲民主党=当選率100%(15人中15人)
▽北海道3区=荒井聡、同6区=佐々木隆博 ▽埼玉5区=枝野幸男 ▽神奈川1区=篠原豪、同6区=青柳陽一郎、同12区=阿部知子 ▽東京6区=落合貴之、同7区=長妻昭、同16区=初鹿明博、同18区=菅直人 ▽新潟1区=西村智奈美 ▽愛知3区=近藤昭一、同5区=赤松広隆 ▽大阪10区=辻元清美 ▽岡山1区=高井崇志
希望の党=当選率59% (52人中31人)
▽岩手1区=階猛 ▽福島4区=小熊慎司▽埼玉6区=大島敦、同7区=小宮山泰子▽千葉1区=田嶋要、同9区=奥野総一郎 ▽神奈川9区=笠浩史、同14区=本村賢太郎、同16区=後藤祐一▽東京3区=松原仁、同15区=柿沢未途、同21区=長島昭久 ▽長野3区=井出庸生 ▽岐阜4区=今井雅人▽静岡5区=細野豪志、同6区=渡辺周▽愛知2区=古川元久、同4区=牧義夫、同9区=岡本充功、同11区=古本伸一郎、同13区=大西健介 ▽京都3区=泉健太、同6区=山井和則 ▽和歌山1区=岸本周平 ▽岡山2区=津村啓介、同4区=柚木道義 ▽香川1区=小川淳也、同2区=玉木雄一郎 ▽佐賀2区=大串博志▽大分1区=吉良州司▽比例代表東北=寺田学
無所属=当選率86% (22人中19人)
▽北海道8区=逢坂誠二▽宮城5区=安住淳▽福島1区=金子恵美、3区=玄葉光一郎 ▽栃木2区=福田昭夫 ▽千葉4区=野田佳彦 ▽神奈川8区=江田憲司▽山梨1区=中島克仁▽長野1区=篠原孝▽愛知7区=山尾志桜里、12区=重徳和彦 ▽三重2区=中川正春、3区=岡田克也 ▽新潟2区=鷲尾英一郎、同3区=黒岩宇洋、同4区=菊田真紀子 ▽京都2区=前原誠司 ▽大阪11区=平野博文 ▽佐賀1区=原口一博
(※逢坂誠二氏は22日付で立憲民主党が追加公認)