ひふみんこと加藤一二三氏、13分間スピーチして関係者がストップをかける

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加藤一二三・九段=2017年6月
時事通信社
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ひふみん、13分間スピーチ 関係者"制止"も笑顔「とても喜んでおります」

元プロ棋士の加藤一二三九段が『日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー』を受賞し25日、都内で行われた授賞式に出席。スケジュールの都合で、表彰とスピーチを終えてすぐに退出しなければなからなかった加藤だが、喜びのあまり13分近くにわたってユーモアを交えながら熱弁を振るい続けると、関係者からまさかのストップがかかった。

今回、加藤は「1954年に当時の最年少・史上初の中学生プロ棋士となって『神武以来の天才』と称されて以来、63年間第一線で戦い続け、2017年に惜しまれつつ引退。引退後は『ひふみん』の愛称で、さまざまなメディアにおいて将棋を知らない人たちに対しても広く関心を喚起し、平成における将棋ブームをけん引する原動力となった」との理由で受賞した。

スピーチで、加藤は自らの棋士人生を"ひふみん"節で愛きょうたっぷりに回顧。昨年は羽生善治竜王の「永世七冠」達成や、藤井聡太四段の連勝記録など、将棋界が大きく沸いた一年となったが「私の引退と聡太さんの登場が同じ年に起きたことは、人間業ではありません。これは神の計らいだと思います。私が引退した翌年に聡太が出てきていたら、これほど盛り上がらなかったと思います」と笑わせた。

加藤のトークは止まらず、その後も将棋界への思いや自身が引退した時のエピソードなどを矢継ぎ早に披露。関係者が身を乗り出して「そろそろ......」というジェスチャーで促すと、話を途中で打ち切り「そういうことで、本日は本当にありがとうございます。とても喜んでおります」とあいさつ。半ば強制的な終了となったが、会場も温かな笑いに包まれ、加藤もニコニコ顔でさっそうとその場をあとにしていた。

地道に独創的な広報活動を通じ、地域社会の発展に貢献した個人・組織に贈る『日本PR大賞 シチズン・オブ・ザ・イヤー』も発表され、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会が選出された。

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