広島市に原爆が投下されてから、まもなく70年。被爆しながらも、戦後も広島市内を走り続けた広島電鉄の路面電車が当時の塗装を再現し、6月13日に運行を始めた。8月30日までの特別運行で、車内のモニターで被爆者の証言や広島の復興の歴史を放映するという。産経WESTなどが報じた。
車両は650形電車の653号。爆心地から約2.7kmの地点で被爆して大破したが約4カ月後に復活した。2006年に引退していたが、今回の特別運行のために期間限定で復活する。被爆した650形電車は、他にも651号と652号の2両が現在も通常運行している。
車両の上半分がグレー、下半分がブルーという被爆当時の配色は、広島電鉄のOBに確認して再現したという。当時は、男性運転手が出征したため、同社が設立した家政女学校の生徒らが運転していた。
被爆当時に路面電車の運転手を務めていた増野幸子さん(85)も、13日の運行を見送った。「ともにつらい目にあった電車が当時の姿で走るなんて……。平和って、ありがたいですね」とつぶやいたと、朝日新聞デジタルが報じている。
乗車申し込みの方法は、RCC中国放送の特設サイトに掲載。
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