滋賀県大津市の南郷中で、ソフトテニス部の男子生徒が男性顧問から校舎の周りを80周走るよう指示され、ランニング中に倒れた。生徒は病院に運ばれ、熱中症と診断された。
市教委が7月14日、ハフポスト日本版の取材に対して明らかにした。
市教委によると、男性顧問が7月12日午後4時ごろ、練習中にミスを繰り返した男子生徒に、罰として「校舎の周りを80周走れ」と指示した。
生徒は9周目の途中で倒れ、工事作業員に発見された際、意識がはっきりしない状態だった。けがはなかったという。
気象庁によると、大津市の気温は当時、30度を超えていた。
校舎は1周約230メートルで、80周走ると約18キロの距離に当たる。監視役はいなかった。
男性顧問は学校側の聞き取りに「大変重大なことを起こしてしまった」と話しており、ソフトテニス部の顧問から外された。過去にも、練習中にミスをした生徒に校舎を何周も走るよう指示しており、保護者からクレームが寄せられていたという。
同校の教頭や男性顧問らは、当日に病院を訪れて生徒と保護者に謝罪。翌13日には、ソフトテニス部を対象に保護者会を開き、校長が経緯を説明した。
県・市教委は今後、男性顧問から聞き取りをした上で処分を検討する。
市教委はハフポスト日本版の取材に、「体罰を超える許されない行為だと認識している。二度と繰り返されないよう、同校や市内の小中学校の部活に対して厳しい指導をしていく」と話している。