コカ・コーラのラベルが緑色に ヘルシーなコーク、イギリスで発売へ

コカ・コーラは、イギリス政府の方針に従い、コカ・コーラの「ヘルシーバージョン」の発売を計画している。業界をあげての肥満対策への試みだ。
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Coca-Cola/PA

コカ・コーラは、イギリス政府の方針に従い、コカ・コーラの「ヘルシーバージョン」の発売を計画している。業界をあげての肥満対策への試みだ。

天然甘味料を使用し、缶やペットボトルは緑色だ。オリジナルと比べ、砂糖の量は少なく、カロリーも抑えてある。

「コカ・コーラ ライフ」は、イギリスで9月に発売される予定。その前に、アルゼンチンとチリで試験販売される。2006年に発売された「ゼロ」以来初となる新作のコカ・コーラだ。

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新作のコーラは砂糖とステビアの葉からの抽出物との混合物を甘味料としている。カロリーは330ml缶で89カロリーとなっている。

通常のコカ・コーラの330ml缶には35gの砂糖が含まれており、これは成人のGDA (一日の栄養摂取量ガイドライン) の39%である。コカ・コーラ ライフの砂糖は22.1gであり、成人のGDAの25%である。

その他のコカ・コーラ飲料であるゼロとダイエット・コークには、カロリーは含まれていない。

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天然甘味料はステビアという植物から抽出される天然素材で、原産国は南アフリカ。近年イギリスのコカ・コーラはステビア抽出物を「スプライト」や「グラソー ビタミンウォーター」といった商品の甘味料に使っている。

コカ・コーラによれば、新作コーラは消費者に減カロリー、低カロリー、カロリーオフといった選択肢を提供するという約束のうちの1つだという。また、このようにも付け加えた。「これは同社が今まで実践してきた、より幸せで健康的な生活を広めるための企業活動の一環であり、その最新の事例です」

同社は、政府との責任協定に調印している。この取り決めにおいて、飲食業界は健康的なダイエットを促進し、各社の製品を改善するという誓約がなされている。コカ・コーラは、同社の炭酸飲料の1リットル中の平均カロリーを、2014年末までに5%削減することを約束している。

ステビア抽出物をスプライトに導入したほかにも、コカ・コーラは製品のラインアップに250mlの小さな缶を追加したほか、2000万ユーロを投じて肥満対策のフィットネス講座をイギリスの70の公園で近日中に開催予定だという。

今年の始め、健康に関する専門家グループが食べ物や飲み物に添加される砂糖の量を減らすためのキャンペーンを立ち上げた。イギリスにおける肥満と糖尿病の問題を改善しようという運動の一環である。

砂糖が健康に及ぼす影響を調査している団体「アクション・オン・シュガー」によれば、食品産業が製品に加える砂糖の量を20〜30%減らすことは簡単だという。そうすれば、1日におおよそ100カロリー、特に肥満気味な人の場合はそれ以上のカロリーを削減することができるという。

また、この削減は肥満の増加を食い止めることができる上、慢性疾患の減少にも重要な効果を発揮するだろうとしている。

コカ・コーラ ライフの社長ジェームズ・クインシーはこう話す。「イギリスのコカ・コーラのラインアップにコカ・コーラ ライフを加えることができるのは喜ばしいことです」

「既存のブランドに足りなかったものが、この商品にはあります。変わりつつあるライフスタイルのトレンドにうまくマッチするものです。とてもおいしいけれど、カロリーは低い、天然甘味料を使ったコーラです」

「コカ・コーラ ライフは、消費者に低カロリーという新しい選択肢を提供する画期的な商品です。我々は最近イギリス政府との責任協定に調印しました。イギリスやヨーロッパ全体における肥満問題への国をあげた挑戦に、社会全体と協力して取り組み、バランスのとれたライフスタイルの手助けをするための活動を続けます」

コカ・コーラは330mlの缶、500mlと1.75lのペットボトルで発売予定だ。

英国肥満フォーラムの会員であり「アクション・オン・シュガー」のアドバイザーであるタム・フライはこう話す。「コカ・コーラの方針は、賞賛されるべきものです。保守的な人はきっとこのように批判するでしょう。新しい商品の2つの特徴、低糖と低カロリーは、商品の良さとは言えない。しかし、確かに、3つ目の特徴こそが重要な意味を持っているのです」

「コカ・コーラの戦略で失敗なのは、値段を下げなかったことです。そうでもしなければ人々は信じてくれません。コカ・コーラは誠心誠意、健康に良い商品を身近なものにしたいと思っていて、収益のレベルを維持したいと思っているのではないということを」

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