エボラ出血熱の死者887人に 感染地域隔離へ軍隊派遣【UPDATE】

[ジュネーブ 4日 ロイター] - 西アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱による死者数が1日時点で887人に達した。世界保健機関(WHO)が4日明らかにした。 また、西アフリカ4カ国(ギニア、シエラレオネ、リベリア、ナイジェリア)での感染者数は1日時点で1603人となった。
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Reuters

[フリータウン/モンロビア 4日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は4日、西アフリカで感染が拡大しているエボラ出血熱による死者数が1日時点で887人に達したと発表した。また、ギニア、シエラレオネ、リベリア、ナイジェリア4カ国の感染者数は1日時点で1603人となった。

世界銀行はエボラ出血熱対策として、リベリア、ギニア、シエラレオネに最大2億ドル(約205億円)の支援を行うと発表した。

また、アフリカ開発銀行も3カ国に対する支援を表明し、関係者によるとその規模は6000万ドル近くになる。

WHOによれば7月31日と8月1日の2日間で61人が死亡した。また、ナイジェリアで新たに3件の感染が見つかった。

ナイジェリアのチュク保健相は、最大都市ラゴスで医師が新たにエボラ出血熱に感染したと発表した。医師はリベリアから先月航空機で搬送され、ラゴスで死亡した米国籍のエボラ熱患者パトリック・ソーヤー氏の治療に当たっていた。

シエラレオネは感染者の多い地域を隔離するために数百人の兵士と医療関係者を同国東部に派遣した。

リベリアでも北部で一部地域を隔離しており、サーリーフ大統領は3日、閣議を招集して危機対策を協議した。ブラウン情報相はロイターに「状況はおそらく改善する前に悪化する」と述べ、支援が必要と訴えた。

米政府と国際機関は4日からワシントンで始まった米・アフリカ首脳会議で対応策を検討する見通し。

こうした中、キリスト教系団体の活動中にリベリアでエボラ出血熱に感染し、米国に帰国したケント・ブラントリー医師の容体について、米疾病対策センター(CDC)は3日、「回復に向かっている」と明らかにした。

同じくリベリアで感染した米宣教師のナンシー・ライトボル氏も5日に米国に到着する予定。

同団体は、医薬品メーカーのマップ・バイオファーマシューティカル社の薬剤がリベリアで両氏に投与され、容体が改善したとみられるとするCNNの報道を確認した。

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