日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに初めてタッチダウン(着陸)したことを示すデータが2月22日午前8時前、地球に送られてきた。
はやぶさ2を運用するJAXA(宇宙航空研究開発機構)によるライブ配信などで明らかになった。午前11時から記者会見を開き、詳細を説明するという。
はやぶさ2は、2014年12月に、種子島宇宙センターから打ち上げられた。約3億4000万キロ離れた小惑星リュウグウに2018年6月に到着。リュウグウの上空20キロで観測を続けていた。
今回は、21日午後1時15分から降下開始。22日午前8時前に、ブラボークレーターの東側にある目的地に着陸したとみられる。
順調に行っていれば、金属弾を発射して地表を砕き、跳ね返ってきた砂や岩などのサンプル採取したとみられる。計画では、リュウグウの地表にいる時間は数秒ほどで、すぐに上昇する。
■小惑星リュウグウってどんな小惑星?
リュウグウは、地球から約3億キロ離れた場所にある直径900メートルほどの小惑星。
有機物や水を含む「C型」という地球の近くでは珍しいタイプで、生命の起源となる有機物がどのように宇宙で形成されたのかを解明する手がかりが得られるという。
上空20キロの距離を維持して2カ月ほど地表の形を詳しく観測した上で、今回を含めて3回着陸して岩石を採取する計画となっている。
2019年末に「リュウグウ」を離れて約1年かけて地球に戻る予定だ。持ち帰った岩石などのサンプルから、有機物や水が確認されれば、生命の起源解明にも繋がると期待されている。
多くのトラブルに見舞われながらも、2010年に小惑星イトカワから岩石の微粒子を持ち帰った「はやぶさ」の後継機の活躍に注目が集まっている。
【UPDATE】JAXAが運用する「はやぶさ2」公式Twitterは22日午前8時56分、「タッチダウンが成功としているものと判断しました」とツイートした。