ホノルルの動物保護施設が「保護動物ゼロ」に 最後の養子となった犬に温かい送別式(動画)

「私たちは本当に運が良かったのです」
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ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティが保護していた最後の犬が盛大に送り出される様子。

ハワイ・ホノルルにある動物保護施設「ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティ」で2016年12月29日、施設で保護しているうち養子になる準備が整った動物全員を送り出した。この施設にとって史上初となる、記念すべき日となった。

下の動画の通り、29日にビューティーという名の犬の養子縁組が最後に決まった。ボランティアたちが列を作って、友人に別れを告げた。

「養子縁組の準備が整った動物をすべて送り出せるなんて、ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティの歴史上初めてのことです」と、保護施設でコミュニケ―ション・コーディネーターを務めるスージー・タムさんがハフィントンポストUS版の取材に答えた。

ビューティーは、うれしさで我を忘れているようだ。

前日の28日、ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティが「シェルターを空にしよう」キャンペーンを発表し、ホノルル市民に対し、新年が始まる前に施設が保護している、養子になる準備ができた動物は、全部引き取ろうと呼びかけたばかりだった。4日間の予定だったキャンペーンは、元日より前にペットを養子にする人なら誰でも、養子縁組手数料が全額免除となった。

タムさんによると、ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティの狙いは、引き渡しても問題のない、自分たちが保護する動物たちの養子縁組の取り組みを活性化し、動物たちに我が家を見つけてあげることだった。そして10月に他の動物保護施設で虐待されていた270頭の犬たちを救出し、世話をするためのリソースを確保することが目的だったという。

タムさんの説明によると、10月に保護した犬たちのほとんどが、養子縁組など考えられるような状態ではなく、その前に時間をかけてケアする必要があったという。

養子縁組キャンペーンはふたを開けてみると大成功だった。29日にはハワイアン・ヒューメイン・ソサエティが「ジャン」と呼ぶ女性がシェルターを訪れ、最後に残った1頭を家族の一員として引き取った。

「ホノルル市民のみなさんは素晴らしい」と、タムさんはハフィントンポストUS版に語った。「みなさんとても協力的で、喜んで養子をもらいたいという感じでした。私たちは本当に運が良かったのです」

当然、ビューティーが引き取られてもシェルターが空のままというわけにはいかなかった。

ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティはオープン・アドミッション(シェルターに置き去りにされた動物たちを一頭たりとも拒絶しないポリシー)を採っているので、毎日最大で65頭までの動物が新しく入所できるようにしてあると、タムさんはハフィントンポストUS版に語った。

タムさんによると、30日になると15頭の動物がシェルターに連れてこられたが、当日中に3頭を残して全部引き取り手が現れたという。

マハロ!(ハワイ語で、どうもありがとうございます)みなさまのおかげで昨日の「シェルターを空にしよう」キャンペーンは大成功でした。この写真のバディー君を含む新しい動物たちが、本日養子縁組可能です。ですので、養子縁組センターの午前11時から午後7時までのオープン時間内に、バディー君とそのお友達に会えますよ。準備のできた動物全てに関して、大晦日まで養子縁組手数料が引き続き全額免除となります。詳細は私たちのウェブサイトHawaiianHumane.org/Adoptionsにてご覧になれます。

ASPCA(アメリカ動物保護協会)の統計データによると、毎年アメリカ中で、推定760万頭の動物が保護施設に預けられるが、養子縁組までこぎつけるのはわずか270万頭という。

さらにASPCAの報告書によると、犬の場合新しい飼い主が見つかるのは、シェルターに入所する中のわずか35%とみられる。

だから、家族を1人増やそうかとお考えなら、大量生産の犬のブリーディング施設はやめて、シェルターに行ってペットを養子として引き受けてもらいたい。

ビューティーとジャンさんの、幸せ一杯の姿を見て!

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ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

(スライドショーが見られない方はこちらへ)

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