食事作りを頑張るママにとって、子供に食事を残されるのは何よりもつらいこと。つい「無理に食べさせなくてもいいんじゃないの?」と思ってしまう人もいるのでは? 多くのママが悩む子供の「野菜嫌い対策」。そこで今回は、先輩ママであり、料理研究家の祐成二葉さんに「子供の野菜嫌い対策」について取材しました。
克服のヒントは、「嫌いな理由」にあり
「これ嫌〜い」お皿に残されたお花形のにんじん。「工夫したのに〜」とガックリするママ。家族の健康のために工夫しているママにとって、「子供の好き嫌い」は手強い敵です。「嫌い=わがまま」と思い、カリカリしてしまう人も多いのではないでしょうか?
子供の好き嫌いにはきちんと理由がある。そう語るのは料理研究家の祐成二葉さん。ご自身も小学1年生になる男の子、hibiくん(6歳)のママです。
「子供は苦みやえぐみを大人よりも敏感に感じます。また、野菜のかたさや大きさも、大人には問題なくても子供には食べにくいことも多いんです。それが苦手な記憶として残り、食べなくなってしまうこともあります。」(祐成さん)
単にわがままではなく、きちんと理由がある。好き嫌い克服のヒントは、その理由を考えることになるのだそうです。そこで、祐成さんに野菜嫌いを軽減するヒントを伺いました。
野菜嫌いを克服する調理のヒント
えぐみやにがみが苦手なら、ほうれん草よりも小松菜をチョイスするなど野菜の種類を変えてみる。また、大きさやかたさがネックなら、小さく切ったりマッシュにしたりすることで今まで食べられなかった野菜を克服できることもあるそう。
また、子供が苦手な野菜を食べやすい料理として、祐成さんがおすすめするのが野菜スープ。「煮込むことで柔らかくなって食べやすくなります。また、水溶性のビタミンを持つ野菜ならスープに栄養が溶け出すから、具を食べなくてもスープを飲むだけでも違います 。」(祐成さん)
クックパッドにも、好き嫌い克服に役立ちそうな野菜スープレシピがたくさんありますよ。
子供の好き嫌いは、時間が解決してくれることも
そして、祐成さんが何より大切だと語るのが、子供に無理矢理食べさせないこと。好き嫌いは成長によっても変わるので、味覚が成長し、今まで苦手だったものが食べられるようになることも多いのだとか。また、家では食べないのに幼稚園ではお友達が食べているから、と環境によって好き嫌いが克服できることも。
「むしろ、嫌いなものを強制されて、食べることをストレスに感じるようになるのが、一番の問題です。」(祐成さん)
1つの野菜にこだわらず、食品全般で栄養をとることを第一に考えるのもポイント。たとえばにんじんが嫌いでもかぼちゃが好きならβ-カロテンはとれるので、無理せずにゆったりと克服される日を待つのも手ですね。
「食べてくれない」と思うとついカリカリしてしまいがちですが、食事を楽しくおいしく食べるということが子どもに伝わっていれば、好き嫌いはおのずと解決します。焦らずおおらかに、好き嫌いに取り組んでいくのが、克服の近道なのかもしれません。(TEXT:田久晶子)
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祐成二葉
料理研究家。祐成陽子クッキングアートセミナー講師。雑誌やテレビなど幅広いジャンルで活躍。日常の家庭料理から世界の料理、お菓子まで、作りやすく華やかなレシピが人気。2008年に長男(hibi)を出産。 離乳食や様々なグッズ提案なども手がけている。
クックパッド編集部
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