「大阪都構想」をめぐって橋下徹氏が市長を辞任したことに伴う出直し大阪市長選が3月23日に投開票され、橋下氏が再選した。大阪市選管の発表によると、各候補の得票数は以下の通り。
- 橋下徹氏(大阪維新の会・前) 37万7472票
- 藤島利久氏(無所属・新) 2万4004票
- マック赤坂氏(スマイル党・新) 1万8618票
- 二野宮茂雄氏(無所属・新) 1万1273票
橋下氏は新人3人を破ったが、主要政党が対立候補を立てない異例の展開で選挙戦は盛り上がらなかった。投票率は前回の60.92%を大幅に下回る23.59%で過去最低となった。
橋下氏の進める大阪都構想の区割り案の絞り込みが、法定協議会の反対で行き詰まったため、橋下氏は1期目の任期途中で辞職して市長選に立候補することを2月3日、表明していた。
橋下氏は法定協議会から大阪都構想に反対する政党のメンバーを差し替えることを公約しているが、橋下氏が率いる大阪維新の会は市議会、大阪府議会の両方で過半数に届かず、実現できるかどうかは微妙な情勢だ。
■「意味のない選挙」「橋下氏の一人芝居」各党は冷めた反応
再選確実になったことを受けて、大阪維新の会・幹事長で大阪府知事の松井一郎氏が会見を開いたものの、肝心の橋下氏は姿を見せなかった。スポニチが報じた。
橋下氏については「市長職に戻るので準備をしている。自宅で待機している」と説明。ただ陣営側は、橋下氏の取材対応を求める報道各社に「選挙戦で十分な報道もなかったのに、急に報道の必要性を主張するのは身勝手」として応じない意向を示していた。
(スポニチ『橋下氏は姿見せず 松井幹事長「下手したら1割台かと…」』2014/03/23 22:04)
松井氏は「盛り上がらない戦いだった」と率直に認めた上で、「今回の結果は、大阪都構想の設計図を作っていいというものだと思っている」と述べたという。NHKニュースが伝えている。
松井氏は「盛り上がらない戦いだったが投票に行ってくれた有権者に感謝したい。今回の結果は、大阪都構想の設計図を作っていいというものだと思っている。設計図を見せてほしいという有権者の意思表示にしっかり応えていきたい」と述べました。
(NHKニュース「市長選 橋下徹氏が当選」2014/03/23 22:45)
橋下氏の再選を受けて、維新側は大阪都構想の実現に向けて各党に協力を呼びかける構えだが、「意味のない選挙」「橋下氏の一人芝居」などと各党は冷めた反応だ。スポニチが伝えている。
候補擁立を見送った市議会の公明、自民、民主系、共産の各会派の幹事長は23日合同で記者会見し「市民が大義のない選挙を認めていないことが、投票率で示された」と、そろって橋下氏を批判した。
自民党の柳本顕幹事長は「異常な手法で行われた選挙に対する反応が、異常な投票率になって表れた。意味のない選挙だ」。公明党の待場康生幹事長は「(橋下氏の)一人芝居で、信任を得たとは言えない」と述べた。
(スポニチ『橋下氏は姿見せず 松井幹事長「下手したら1割台かと…」』2014/03/23 22:04)
なお無効票は、投票総数の13%を超える6万7506票と異例の多さ。このうち、4万5098票は投票用紙に何も書かれていない白票だったという。2位につけた藤島氏の得票数の倍近い白票が出た計算で、「誰も市長に選ぶことができない」と感じた有権者がいかに多かったか示している。
【※】橋下氏が再選した今回の大阪市長選をどのように評価しますか?コメント欄にご意見をお寄せください。
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