人工透析患者を批判する文章をブログに書き込み、テレビの全レギュラー番組を降板することになった元フジテレビのフリーアナウンサー長谷川豊氏(41)が10月6日、自身のブログを更新し、降板のきっかけに「ネットによる攻撃」があったと主張し、ネットユーザーへ「ご覧のように僕はテレビの仕事を失いました」などと報告した。
長谷川氏は、「ありがとう」のタイトルで、まず騒動の渦中にいた2週間を振り返った。ブログに批判が集中したことについて「ここに飛びついたのが、ネットに張り付いている人たちでした。ベッキーちゃんの時と同じですね。テレビ上に出ている人間を引きづり降ろすまでがゲームの人たちです」と記し、ネット上に挙げられた批判の声を紹介した。
テレビ大阪「ニュースリアル」降板のきっかけとなった番組スポンサーへの大量の抗議メールについては、「先頭に立つ『ごく数人』のゲーム感覚の人間か、歪んだ(自称)政治運動家たち」によるネット上でのリツイートで生じたと主張。テレビ大阪に続いて読売テレビの「クギズケ!」も降板することになり、「現場は懸命に守ろうとしてくれました」と記す一方、「読売テレビさんもそれに続くしかありませんでした」と説明した。
さらに、降板となったTOKYO MXの「バラいろダンディ」について「スタッフは守ろうと苦心してくれました。スタッフ、MXの編成の皆さんで一丸となって、知恵を絞ってくれました。一度ちゃんと謝罪しましょう!ブログも謝罪しましょう!こんな文面で行きましょう!みんなで僕に降りかかる火の粉を受け止めようと全力で取り組んでくださいました」と現場関係者を擁護。一方、TOKYO MXの株主に圧力をかけるようなツイートも拡散し、「結果、80歳を超えた会長や経営トップ陣が動揺しました」と自分の意見を記した。
さらにブログ後半では、以下のように関係者への感謝の気持ちを綴った。
僕に声援を送ってくださる多くの方々へ
と、いう訳で、また振り出しです(笑)。でも、僕は実は本音を言いますと…今回、けっこうスッキリしています。あのタイトルの付け方をしたらイタズラに悪用される可能性はある。で、それを散々利用されてゲームにされた。アナウンサーが言葉でミスったのです。降板は当然かと。
不思議ですね。今はとても心が穏やかです。誰を恨む気もないですし、むしろ、当然の流れな気がします。会社は会社の論理があります。僕も会社員でした。分かります。あの年齢の上層部やスポンサーが、悪意のある炎上に巻き込まれたら怖い思いをするのは当然のこと。むしろ、申し訳ない気持ちです。現場のみんなが最終的に上層部に従うのも当然。それが組織です。
そして、ネット上のみんなも、ちょっと聞いてほしい。
乗っかって、僕を叩いて、ご覧のように僕はテレビの仕事を失いました。これでみんなに何か残ったか?君らに何かプラスがあったか?君らがネットにうっ憤を晴らすしかできなくなったのは、社会のせいじゃない。君ら自身の性格や努力不足のせいだ。下らないネットいじめに乗っかって、必死にパソコンを打つの、いい加減もう辞めときな。言いたいことや不満があるなら、これからは直接僕に言いに来い。そんなことまではする気はないだろ?
そんなことより、一緒に社会保障の改善策、考えようぜ。みんなならすごいアイデア出せる。必ず。なぜか分からないのですが、今の僕は4年前と全く違う心境です。何故なんでしょう…。この4年で強くなったのかな…。
僕を応援してくれる皆さん、皆さんにお願いがあります。
これからも、テレビ大阪の『ニュースリアル』を。読売テレビの『クギズケ!』を。そして、MXの「バラいろダンディ」をよろしくお願いします!みんな、最高の番組なんです。僕が出演していた時と同じように視聴して声援をお願いします。
そして、スタッフのみんな、共演者の皆さん、こんな最後で本当に申し訳ないです。でも皆さんとご一緒出来たこと、忘れません。お世話になりました!そして!ありがとうございました!
(長谷川豊 公式ブログ 『本気論 本音論』より 2016/10/06)
長谷川氏は9月19日付のブログで「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」とのタイトル(抗議を受けて現在は変更)で、自業自得の透析患者が日本の健康保険料を食いつぶしているとの内容を主張。これに対し批判が噴出し、レギュラー出演していた地上波の3番組を全て降板することとなった。
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