【地域×Web3.0】和歌山県白浜町が「地域おこし協力隊DAO」を導入。デジタルとリアル、地域の中と外を繋ぐ

参加者全員が対等な立場で企画立案・意思決定に関わることができる「デジタルコミュニティ(DAO)」。地域内外から多様な視点と知見、地元住民の思いが集結するデジタル空間を目指す。
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各地で地域コミュニティの活性化やイノベーションが進む現代、分散型インターネットのWeb3.0に注目が集まっている。

和歌山県白浜町は、NFTによる地方創生を推進する「あるやうむ」が提供するサービス「地域おこし協力隊DAO」の導入を8月1日から開始している。

「地域おこし協力隊DAO」は、「地域おこし協力隊」と「デジタルコミュニティ(DAO)」を掛け合わせて地域を活性化することを目的としたサービスで、関西での導入は今回が初となる。

DAOとは?地域内外から「地域の当事者」を生み出す

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Web3.0研究会DAOについて
地域おこし協力隊DAO

分散型自律組織を意味するDAO(Decentralized Autonomous Organization)は、インターネットを介して全国各地から参加者が集まるweb3.0のデジタルコミュニティ。

参加者全員が対等な立場で企画立案・意思決定に関われることが特徴で、それぞれがプロジェクトの一員として積極的に参加できるという。自治体のDAO導入により、自治体外の人々が地域の多様な課題解決に主体的に関われる。

また、地域内外から多様な視点と知見を出し合えるデジタル空間ができることで、地元住民の思いやアイデアと化学反応を起こし、地域課題に対するイノべーティブな解決策の誕生も期待できるという。

地域理解の推進や、新たな関係人口の創出などのメリットもあり、地域発展を後押しする基盤になりうる存在として国もDAOを推進している。

デジタルとリアルを結びつけて、多様で豊かな体験を提供

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地域おこし協力隊DAO
白浜町

「関係人口創出」と「イノベーティブな地域課題の解決」を目的とした今回の導入について、白浜町長の大江康弘さんは「白浜町の豊かな自然と温泉、そして地域の温かさを基盤に、今後は最先端のweb3.0技術を活用して、新しい形での地域づくりに挑戦してまいります」「デジタルとリアルを結びつけ、白浜町を訪れる方々により多様で豊かな体験を提供できることは、地域の未来に大きな可能性をもたらすものと確信しています」とコメント。

白浜町総務課の鳴尾豪さんは「今回の『地域おこし協力隊DAO』の活動を通じ、平日やオフシーズンでの誘客、さらにはワーケーション施策を通じて関東圏からの誘客向上に取り組んでまいります」「ワーケーションという新しい働き方と観光を融合させ、白浜町に多様な交流と活力をもたらしたいと考えています」と語り、本プロジェクトへの期待を語った。

今後も、DAOをはじめとしたweb3.0のデジタル空間を活用した地域での取り組みが増えていくことが見込まれている。