どんな髪でも100%自分が好き。心のど真ん中で自分を受け入れてみる。

髪の量が多く、太くて、癖が強いため、もともと髪の毛は私の一番のコンプレックスでした。
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髪の量が多く、太くて、癖が強いため、もともと髪の毛は私の一番のコンプレックスでした。

光をあちこちに反射し、つや無縁の髪質。

髪が乾燥して見えるため、光の加減では全体的に痛んでいるようにも見えます。

ボサボサ、バキバキ。

出かける時は髪質を隠すかのようにヘアゴムで束ねました。

中学生になっておしゃれに目覚めた私は、いつしかヘアアイロンが必需品になっていました。

お風呂上りも、朝の身支度も、旅行に行くときも絶対アイロンで髪を整えてからでないと気が済みませんでした。

アイロンの電源が入った瞬間から、私の"髪の毛の時間"が始まります。

ごわごわな髪の毛に寝ぐせ直しを髪全体に馴染ませてからドライヤーをかける。

乾かした後に180度の温度でこれでもかというほどヘアアイロンでまっすぐに伸ばす。

熱が冷めてしばらくするとまた広がってしまうので、鏡と向き合うこと早40分。

髪が痛もうが、枝毛ができようが、つやさえあればキレイに見えると思っていました。

私が"髪の毛"にこだわる理由は、髪の毛からきらめくつやを放つ女の子が多かったからです。

よく比較されました。

生まれつき直毛で、手を髪に通すだけで絡まりがスルンっとほどける髪質の女の子たち。

雨の日でも晴れの日同様のクオリティーが羨ましかったです。

そんな私の髪をみて女性も男性もひとこと。

「顔はいいのに、髪の毛が残念だね。」

顔はいいってなに。そもそも髪の毛が残念ってなに。

女性から言われるならまだしも、男性から言われた時はかなり傷つきました。

■世間の女性の髪の毛のイメージ。私の対極にある程遠い現実。

私だって自分の髪の毛がマイナスに見えてしまう事に対して、気にしていないわけではありません。

だけど、どんなに頑張っても「世の中の美しい」には自分じゃどうにもできませんでした。

今の日本の美人の定義は、さらさらのつやつや。

均一のつやを放つ、まとまりのある髪。清楚感あるつや髪。

髪の毛は、相手の印象を決める大切なパーツであるため、女性は特にスキンケア同等にお手入れしています。

念入りにお手入れすることで、髪の毛はより一層質感のある輝いた髪になります。

毛先まで丁寧にケアしている髪は、繊細な女性らしさを演出します。

その結果、女性らしい髪の理想像とは、さらさらした髪が大前提となり、「女子力」という名の"努力"が目に見える形として表れている、と考えられているのです。

昔から、「髪は女の命」と言われていることもあって、数多くの女性がさらさらつやつやヘアーを魅力的に感じています。

シャンプ―のCMでさえ、さらさらした髪が女性の象徴のように謳っている世の中。

食器用洗剤は洗浄力を売りにした商品が多いですが、汚れをいかに落とすかを明確に示したシャンプーはあまりみません。

消費者の私たちが、汚れを落とすシャンプーを欲しがるよりも、触り心地や質感の変化にこだわったシャンプーを求めるからなのでしょうか。

■苦戦し続けて分かったこと。一番自分にあった補修方法

このシャンプーを使えば手触りが変わるかな?

このトリートメントを使えばつやが出るのかな?

正直ずっとさらさらと風になびくようなつやつやの女の子ヘアーに憧れていて、美容情報を入手しては、ドラッグストアや美容室に駆け込んでいました。

グーグルの履歴はヘアケア商品の名前でいっぱい。

髪をとかしたり、洗い方・乾かし方を変えたり、新たなお手入れ方法もとことん試しました。が、あまり実感がわかなかったので試行錯誤の日々は今も続いています。

でも色々試して一つだけ分かったことがあります。

自分が自分をどう思うか次第で全てが変わるということ。

そもそも私に必要なものは、サラサラの髪にするためのスタイリング剤ではなく、キューティクルを整えるトリートメントでもありません。そしてまっすぐ伸ばしてくれるヘアアイロンでもありませんでした。

私に必要なものは、自信です。

自分に対する自信。自分であることの自信。

どれだけ自分のパーツを好きでいれるかでした。

だから、髪が問題ではありませんでした。

私は散々人と自分を比べ、そして周りも美しいとされるイメージを追求するあまり、本来の自分の持つ髪を打ち消そうとしてきました。

高校生になった頃、私は初めて縮毛修正をかけました。

自分の髪でもこんなにつやが出るのだと生まれて初めて知り、雨の日でも梅雨の日でもびくともしないストレートな髪にとてつもなく喜びを感じました。

でも、髪は伸びるし、一生この完璧な状態が続くわけじゃありません。

髪質が生まれ変わったように変化するわけでもありません。

生えてきた髪の毛は、縮毛矯正をかける前と変わらないごわごわな毛だし、そのまま伸ばせば、変に膨らんでいるところとまっすぐなところがあって、近くでみると違和感だらけでした。

だから、永久にまっすぐでつやのある髪の毛を手に入れたいとしたら、縮毛矯正をかけ続けるしかありませんでした。髪には負担がかかり、ダメージを受ける一方でした。

さらさらになって自信が持てたはずだったのに、全然嬉しくありませんでした。

一時の喜びはすごくあるのに、この喜びが続かないのは苦しかったです。

結局、自分の髪と上手く付き合いしなきゃいけないため、向き合うことも変わりませんでした。

重要なのは、他人からの評価ではなく、本人がどう自分を評価するかです。

他人と比較することに、意味はありませんでした。

すべて自分次第なのです。

■自分を愛すには自分しかいない。ちょっと好きになってみる

柔らかくて、くねくねしてて、湿気に弱い私の髪。

決してさらさらじゃない私の髪。

滑らかでつやつやじゃない私の髪。

梅雨の時期はヘアアレンジしないと大変なくらい自由奔放に広がる私の髪。

良くも悪くも、これが私らしいオンリーワンの髪です。

100%自分らしさでできています。

他の人には出せない味。私じゃなきゃ出せない味。

誰かが簡単に真似できない髪というのは、私のアイデンティティーです。

自分の良いところも悪いところも知っている自分は、自分を受け入れる義務があります。

私自身が自分らしさを好きにならなければ、誰が好きになるでしょうか。

そう思うと自分の髪が好きになりました。

だから、コンプレックスは誰にも負けないチャームポイントです。

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私は、自分の癖っ毛を好きになりました。

■周りに振り回されない自分でいるには

女の子は大変です。

女性どうしから評価されることもあれば、異性から評価されることもあります。

評価が気になって、私たちは理想の姿を追求しますし、それと同時に今の外見にがっかりします。

でも少なからず、似た悩みを持ってる人は大勢います。

口を開けば、願望を語り、

鏡を見れば、理想を描く。

しかし決して今の状態が悪いわけではありません。

自分らしい味があることは、その人にしかない良さがあるということ。

考え方次第できっと自信を持つこともできるはずです。

コンプレックスを少しだけ許してみることは、

自分を再認識することができるのではないでしょうか。

だってこれが自分なんだもの。

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*Photo by Jun Kawamura

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「かわいくなりたい」「痩せたい」「コンプレックスを隠したい」...見た目に対する欲求は、尽きることなく、日々私たちを悩ませます。

なぜ私たちは、こんなにも「見た目」について悩んでしまうのか?

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