原爆投下後の広島を舞台にした漫画「はだしのゲン」について、学校や図書館から撤去すべきとの要請が、東京都や北海道など13の自治体に寄せられていることがわかった。NHKニュースが報じている。
NHKが都道府県と県庁所在地の市、それ以外の5つの政令指定都市、それに東京23区の、全国121の自治体を対象に調査したところ、「はだしのゲン」を学校や図書館から撤去すべきだという要請が、東京都や北海道、大阪市など全国合わせて13の自治体に寄せられていたことが分かりました。NHKの調査に対し、これらの13の自治体は、いずれも「本の管理は学校が自主的に判断している」などとして、「閉架」などの措置を取っていないということです。また、今回の調査に伴って、全国7つの地方議会にも「はだしのゲン」の撤去を求める意見書などが寄せられていることが、分かりました。
(NHKニュース「「はだしのゲン」13自治体に撤去要請」より 2014/04/22 04:09)
要請があった自治体は、北海道、札幌市、仙台市、東京都、千代田区、新宿区、港区、大田区、豊島区、練馬区、文京区、大阪市、鳥取市の13の自治体。このほか、撤去を求める意見書が寄せられたのは、仙台市議会、中野区議会、足立区議会、神奈川県議会、松江市議会、高知市議会、鹿児島県議会だという。
「はだしのゲン」の閲覧制限をめぐっては、これまで松江市でも問題になっている。2012年、松江市で「間違った歴史認識を植え付けている」として学校図書館に置かないよう求める陳情があり、同年12月、市議会は不採択とした。しかし、松江市教育委員会が、作中の暴力シーンなどを問題視して、閲覧制限を市内すべての市立小中学校に要請。自由に読めない状況が続くと、この件についての報道が相次ぎ、2013年8月、閲覧制限を撤回することを決めている。
ハフポスト日本版でも「制限すべきでない」という意見が集まっていた。
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