ギリシャで1月25日に行われた総選挙で、ギリシャのTV局の出口調査によると、財政緊縮政策に反対する最大野党の急進左翼進歩連合(Syriza)が大差で勝利を収めることが確実となった。AP通信が報じた。
ロイターによると、Syrizaは35.5〜39.5%の得票率を獲得する見通しで、 アントニス・サマラス首相率いる新民主主義(ND)の23〜27%を引き離している。BBCによると、ギリシャ議会の300議席のうち、Syrizaは過半数の149〜151議席を占めるとみられる。
総選挙の結果、Syrizaのアレクシス・ツィプラス党首が首相となる見通し。ツィプラス氏はEUと国際通貨基金(IMF)が求める財政緊縮策に反対するユーロ圏で最初の首脳となる。
ギリシャでは2009年10月に政権交代し、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のアンドレオス・ババンドレウ政権が発足したが、2010年1月に前政権の新民主主義(ND)による巨額の財政赤字の隠蔽が発覚し、ギリシャ国債が暴落、金融危機が高まった。
ギリシャ政府は財政再建策を発表したが、欧州委員会、IMF、欧州中央銀行の3機関(トロイカ)による融資の条件は厳しく、公務員給与の削減、年金のカット、増税、民営化などを伴ったため、これに反対する労働組合や公務員のストライキが頻発し、政情不安に拍車がかかった。
NHKによると、Syrizaのツィプラス党首はEUに対して債務の削減を求め、公務員の再雇用を公約に掲げるなど緊縮財政に反対する意向を明確にしており、今後、EU各国の支援協議が難航して金融市場が混乱する可能性もある。
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