2017年のグラミー賞の受賞作が現地時間2月12日、発表された。歌手のアデルが最優秀アルバム、最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞の3冠に輝いた。すでに受賞している「最優秀ポップ・パフォーマンス(ソロ)」「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」も含めると計5冠を達成した。
2017年のグラミー賞は、主要部門にアデルとビヨンセが揃ってノミネートされており、歌姫同士の一騎打ち対決が注目されていた。最多9部門にノミネートされていたビヨンセは、最優秀ミュージック・ビデオを受賞している。
アデルは受賞スピーチで、一騎打ち対決となったビヨンセに対して敬意を払い、「愛してます、私のママになってほしいくらい(I adore you, and I want you to be my mommy.)」とコメント。ビヨンセを指差しながら「あなたは私たちの光です」と語り、ビヨンセは感激して涙を浮かべていた。
最優秀新人賞にはアメリカ・シカゴ出身のヒップホップアーティスト、チャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)が受賞した。チャンス・ザ・ラッパーはレコード会社と契約をしておらず、「Apple Music」などの音楽配信サービス限定で最新作「Coloring Book」を2016年5月にリリースした。CD販売をしないストリーミング配信限定で史上初めて全米チャート入りを果たし、大きな話題を呼んだ。
主要4部門(最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞)の受賞作とノミネートは下記の通り。
■年間最優秀レコード
受賞:アデル『Hello』
▽ノミネート一覧
アデル『Hello』
ビヨンセ『Formation』
ルーカス・グラハム『7 Years』
リアーナ ft. ドレイク『Work』
トウェンティ・ワン・パイロッツ『Stressed Out』
■年間最優秀アルバム
受賞:アデル『25』
▽ノミネート一覧
アデル『25』
ビヨンセ『Lemonade』
ジャスティン・ビーバー『Purpose』
ドレイク『Views』
スターギル・シンプソン『A Sailor’s Guide To Earth』
■年間最優秀楽曲
受賞:アデル「Hello」
▽ノミネート一覧
ビヨンセ「Formation」
アデル「Hello」
マイク・ポズナー「I Took A Pill In Ibiza」
ジャスティン・ビーバー「Love Yourself」
ルーカス・グラハム「7 Years」
■最優秀新人賞
受賞:チャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)
▽ノミネート一覧
ケルシー・バレリーニ(Kelsea Ballerini)
ザ・チェインスモーカーズ(The Chainsmokers)
チャンス・ザ・ラッパー
マレン・モリス(Maren Morris)
アンダーソン・パーク(Anderson .Paak)
その他の部門の受賞リストはグラミー賞の公式サイトから確認できる。
日本人では、ピアニスト・内田光子さん(68)がソプラノ歌手ドロテア・レシュマンの伴奏を務めた演奏会の収録アルバム『シューマン:リーダークライス、女の愛と生涯/ベルク:初期の7つの歌』が最優秀クラシック・ヴォーカル・アルバム(ソロ)部門で受賞した。