過激派組織ダーイシュ(イスラム国)が、日本人ジャーナリスト後藤健二さんを殺害したとする場面を、直接目撃したという人物が現れた。
イギリスのテレビ局Sky Newsが3月10日、トルコで接触した元ダーイシュだという人物のインタビュー映像を報じた。
映像では、「サレー」と名乗る、訛りの強い英語を喋る男性が、顔を全部隠してインタビューに応じている。男性によれば、ナイフを持った通称「ジハーディ・ジョン」は間違いなく、ロンドンに住んでいたモハメド・エムワジ容疑者だという。
男性は、「自分が見たのは後藤さんの殺害場面だけだ」と述べた上で、次のように話した。
近くではなく、少し離れたところから見ていた。殺害された後、3〜4人が遺体を回収し、車に載せた。ジョンは(その車とは)違う道を通って、いなくなった。
現場ではトルコ人が動画を撮影しており、リーダー格のジョンがその場にいた全員に「早く終わらせろ」と指示を出していたという。
男性によれば、ナイフで外国人の人質を殺害するのは常にジョンの役目で、「そのために尊敬と恐怖の対象になっていた」と話した。
■殺害直前の人質に「安心しろ。撮影だけだ」
男性は普段は通訳の役目をしており、殺害直前の人質に「安全だから安心しろ」となだめる役割をしていたとも話した。
「安心しろ。撮影だけだ。おまえの国の政府にシリア攻撃をやめさせたい。お前には何の問題もない。ただの訪問者だ」(と言っていた)。だから人質は心配しない。私はいつも人質に「心配するな、何も危険なことはない」と言っていた。常に「これはリハーサルだから、怖がるな、怖がるな」と。
ダーイシュは後藤さんに「アブ・サアド」という名前をつけていたと話した。おそらく、ダーイシュのメンバーが呼びにくかったからで、「後藤、と呼ぶと彼は安心したようだった」と回想した。
- ハフポスト日本版編集部では、「イスラム国」、ISIS、ISIL、ダーイシュなどと呼ばれている過激派組織について、
- 編集部が作成する記事には、当面「ダーイシュ」の表記を用います。
- ただし現在、「イスラム国」という用語の認知度が高いことから、当面「イスラム国」を併記します。
- 他社から配信された記事とブログ記事については、原文のままの表記とします。
- ソーシャルメディアへの投稿についても1~3に準じます。
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー
関連記事