五稜郭の紅葉を色鮮やかに補正。ゼンリンが「誤解を招く投稿」だったと謝罪

あまりの鮮やかさに「加工しているのでは」という指摘が相次いでいた。
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11月7日に五稜郭タワー公式の「Go太君」のアカウントが投稿した五稜郭の写真(左)と、株式会社ゼンリンの公式アカウントが11月10日に投稿した画像補正された五稜郭の写真
Twitter - gota_kun/ZENRIN_official

真っ赤に紅葉した五稜郭の写真は、アプリで加工したものだった。地図制作の大手企業が、SNSの公式アカウントで投稿した写真をめぐって謝罪することになった。

■あまりの鮮やかさに「加工しているのでは」という指摘が相次いでいた

幕末にヨーロッパの築城技術を用いて築城された五稜郭は、星形の堀で囲まれた特徴的な姿をしている。箱館戦争で激戦が繰り広げられたが、現在は国の特別史跡となり北海道・函館市の名所として知られている。

問題の投稿があったのは、11月10日だった。地図大手の株式会社ゼンリン(本社:福岡県北九州市)の公式Twitterは、「秋の五稜郭がこんなにも美しいとは...」という文面とともに、真っ赤に紅葉した木々に覆われた五稜郭の姿を投稿した。4日前の11月6日に撮影したものだという。 

しかし、あまりに色が鮮やかだったことで「画像を加工しているのでは?」といった指摘が相次いだ。実際に五稜郭を撮影した写真をアップして比較している人もいた。

ゼンリンは11日になって画像を加工していたことを認め、「写真は当社社員により撮影したもので、色調等の加工をさせていただきました。その結果、誤解を招く投稿となりましたことを、心よりお詫び申しあげます」とTwitter上でお詫びした。

■実際には「シックな色の桜の紅葉」だった

ゼンリンの写真の翌日にあたる11月7日、五稜郭に隣接する「五稜郭タワー」公式イメージキャラクターのTwitterは、ほぼ同じ角度から撮影した五稜郭の写真をアップしている。ゼンリンと比べて、五稜郭の紅葉は明らかに色が淡かった。

「五稜郭タワー」の担当者もNHKニュースの取材に対して「実際には、あれほど赤く紅葉することはないので、誤解のないように写真を投稿してほしい」と注意喚起している。

また五稜郭の約1600本の桜の木があることで知られ、函館市公式観光情報「はこぶら」では「桜の名所、五稜郭公園では、シックな色の桜の紅葉が楽しめます」と記載していた

■社員が撮影した写真を「色調に補正を加えていたことには気づかずにTwitterに投稿した」と説明

ハフポスト日本版の取材に対して、ゼンリンの広報担当者は以下のようなコメントだった。

「弊社の社員が函館に旅行に行った際に一眼レフで撮影して『こんな写真が撮れました』と社内で報告。画像加工アプリで色調を補正したものだったが、SNSの運用担当者がこの写真を気に入り、色調に補正を加えていたことには気づかずにTwitterに投稿しました。SNS上で補正を加えたのでは?という指摘を受けて、誤解を招いたことについて謝罪メッセージを掲載しました。以前から投稿内容についてはチェックしていましたが、これからは画像を加工してないかもチェックするようにして再発を防ぎたいと思います」