ファーウェイを事実上の貿易ブラックリストに加えた米大統領令を受けて、Googleが同社に対して自社サービスや技術サポートの提供および協力の停止を検討していると報じられています。
これによりファーウェイが中国国外で販売しているAndroid端末につき、今後はAndroid OSのアップデートやGoogle Playストア、Gmail、YouTubeアプリといったGoogle製アプリが利用できなくなり、同社のスマートフォンビジネスを大きく狂わせる可能性があります。
米Reutersの匿名情報筋によると、ファーウェイはオープンソース版のAndroidしか使用できなくなり、Googleが提供するアプリやサービスにアクセスできなくなるとのこと。Googleの広報担当者は詳細は明らかにせず「大統領令を遵守し、その影響を検討する」と述べるに留めています。
さらに情報筋によると、Googleは社内でどのサービスを停止するのか協議しているとのこと。米Engadgetは本報道につき同社に問い合わせ、しばらくGoogle Playストアやアプリのアップデートは引き続き行われるが、OSとセキュリティのアップデートは厳密に禁止されたことを確認しています。
中国国内ではもともとGoogle Playストアなどは提供されていないため影響は少ないと思われますが、中国国外では深刻な波紋が予想されます。ファーウェイはP30 Proなど優れた端末を販売してはいるものの、その機能やユーザビリティはGoogle提供のサービスやアプリストアに掛かっているところが大きいと言えます。
すでに流通・販売されているファーウェイ製のスマートフォンにどのような制限がおよび、また同社の新たな端末はOSやアプリ面でどういった対応をするのか、推移を見守りたいところです。
(2019年5月20日Engadget 日本版「GoogleがファーウェイAndroid端末へのアプリおよびサービス提供中止を検討か(Reuters報道)」に」より転載)
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