時間がテクノロジーを発展させる、ということになっている。簡単な原理だ。時間が経てば、人間は新しいより良い技術を生み出し、我々の生活は向上する。ただし、それは反対のことが起こる場合を除く。
Google(グーグル)がそのいい例だ。筆者は最近、この問題で文句を垂れた。Googleのモバイル検索を最近使ったことがないのなら言っておくが、これはひどい。新しいYahoo(ヤフー)とオリジナルのBing(ビング)を足して2で割ったような感じで、何か入力するとたいてい膨大な量のゴミを吐き出す。
今朝、「Metallica」とモバイル検索した結果がこれだ。
グーグルのモバイル検索のインターフェースが今よりシンプルで使いやすかった頃を覚えているだろうか。あの頃は、文字どおり、あらゆるユーザーに対してあらゆることを一度に行おうとはしていなかった。
目を背けて木々と話す方法でも学びたくなるようなインターフェースだけではない。広告とユーザーの検索結果との区別を、Googleが事実上放棄したことを今や誰もが知っている(Googleはまさかそれを互換性があるなどと考えているのだろうか)。TechCrunchのNatasha Lomas(ナターシャ・ロマス)は、同社による検索結果デザインの最近の変更を取り上げ、(ユーザーフレンドリーではなく)「ユーザーに敵対的」と表現し、その変更を「ダークパターン(ユーザーを欺くデザイン)の最新事例」だと総括した。
かつてGoogleは、極めて簡潔なデザインと検索結果の高速表示に熱心だったが、現在、ユーザーのためにモバイルで試みていることは度が過ぎている。
Chromeも散々で、しかもさらに悪くなっており、ユーザーを欺いている。だが、これは周知の事実だ。もちろん、これらすべての問題が創業者が去ったのとほぼ同じ時期に持ち上がったのは、まあ驚くにはあたらない。
TweetDeck(ツイートデック)もここに加えたい。むちゃくちゃ遅いし、タイムラグは生じるし、メモリを食う。Twitter(ツイッター)はパワーユーザーが良いコードに値しない馬鹿だと決めつけたようなものだ。ああ、その上、Twitterはユーザーに提供していたクールなフォロワー分析機能をやめてしまう。
ChromeとTweetDeckに続くのは、Slack(スラック)のようなアプリだ。そうしたアプリも時間の経過とともに動きが重くなる。あらゆる開発者は自分が64000(64ではない)ギガバイトのメモリを搭載したコンピューターでコードを書いているから、他人のメモリも同じように多少無駄使いしても構わないと思っているのではないだろうか。筆者の仕事用マシンのショボい16ギガバイトのメモリなんか、神様が許さない。使っているコンピューターの動作も重くなり、よくクラッシュするようになる。どいつもこいつも、すばらしい仕事をしてくれる!
モバイルアプリも糞食らえだ。筆者はスマートフォンを2台持っている。2020年にもなればそれくらい必要だ。その結果、どう使えばよいかわからないアプリにあふれ、息もできない。当然、パスワードマネージャーは2つだ(Oktaともう1つ)。使えるツールがありすぎて、すべての機能を止めてしまいたい。ほっといて欲しい! それができないなら、必要なものだけを見せてくれ。すべてを一度にではなくだ!
とにかく、ゲームはまだかなりいい。バトルロイヤルもの、マイクロペイメントを採用しているもの、あとEAとか、そのあたりを避ければ、だ。
画像クレジット:JORG GREUEL
[原文へ]
(翻訳:Mizoguchi)
2020年1月28日TechCrunch Japan「Googleのモバイル検索をはじめとしたお気に入りツールの劣化に腹が立つ」より転載
関連記事